お勧めのLinuxデスクトップ環境6選--「KDE」から「LXDE」まで

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2014-07-31 07:30

KDE Plasma 5

 「KDE」は、メインストリームのLinuxデスクトップの中で、最も古いものだ。グラフィカルなLinuxデスクトップを開発する初の取り組みとして1996年に始まり、それ以降、さまざまな変更が施されてきた。

 「KDE Plasma 5」は非常に高速で強力だというのが筆者の印象だ。

 KDEには、独自のアプリケーション群もある。長い間、KDEアプリとKDEデスクトップは強固に結びついていた。ほかのプログラムをKDEベースのLinuxデスクトップで使うことも可能だったが、それは容易でないこともあった。現在では、両者は分離されている。

 KDEを試してみたい人には、「Arch Linux」か「KaOS」「Kubuntu」「openSUSE」のいずれかのディストリビューションを使用することをお勧めする。


GNOME 3.12

 もう一方のメジャーなLinuxデスクトップインターフェースである「GNOME」は、KDEに対する反動として始まった。長年、KDEとGNOMEの支持者たちは衝突を繰り返してきたが、年月を重ねるにつれて、両コミュニティーの対立は和らいできている。

 衝突が沈静化した理由の1つは、「GNOME 3」が多くの支持者を失ったことだ。GNOME 3が最初に公開されたとき、多くの人が同デスクトップ環境を心から嫌った。Linuxの生みの親であるLinus Torvalds氏自身もGNOME 3をとても嫌い、2011年にGNOMEのフォークを求めたほどだ。


 そして、まさにそれが現実になった。GNOMEからフォークしたメジャーなLinuxデスクトップ環境は2つある。「Cinnamon」と「MATE」だ。これらについては、本記事で後ほど紹介する。

 現在、バージョン3.12に達したGNOMEでは、アーリーアダプターが直面した問題の多くが修正されており、失った支持者の一部を取り戻しつつある。GNOMEは、Arch Linuxや「Fedora」「Ubuntu GNOME」で試すことが可能だ。

Ubuntu Unity 7

 「Ubuntu」のGNOME 3のフォークである「Ubuntu Unity」を嫌う人は多いが、筆者はUnityが大好きだ。

 人々がUnityを嫌う理由の1つは、Unityが最初からデスクトップだけでなく、タブレットやスマートフォンも想定した「デスクトップ」環境として開発されたことだ。当時(2010年)は「iPad」がリリースされたばかりの頃で、Canonicalだけが複数のデバイスで利用可能な単一インターフェースの開発を考えていた。


 Unityは筆者が一番好きなデスクトップ環境ではないが、新しいユーザー向けのデスクトップとしては、筆者がこれまで見てきた中で最高のものだ。筆者の80代の義母がUnityを使えるのだから、誰でも使えるはずだ。

 自分の目で確認したい人は、「Ubuntu 14.04」をダウンロードするといい。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  3. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    急増する工場システムへのサイバー攻撃、現場の課題を解消し実効性あるOTセキュリティを実現するには

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]