KDE Plasma 5
「KDE」は、メインストリームのLinuxデスクトップの中で、最も古いものだ。グラフィカルなLinuxデスクトップを開発する初の取り組みとして1996年に始まり、それ以降、さまざまな変更が施されてきた。
「KDE Plasma 5」は非常に高速で強力だというのが筆者の印象だ。
KDEには、独自のアプリケーション群もある。長い間、KDEアプリとKDEデスクトップは強固に結びついていた。ほかのプログラムをKDEベースのLinuxデスクトップで使うことも可能だったが、それは容易でないこともあった。現在では、両者は分離されている。
KDEを試してみたい人には、「Arch Linux」か「KaOS」「Kubuntu」「openSUSE」のいずれかのディストリビューションを使用することをお勧めする。
GNOME 3.12
もう一方のメジャーなLinuxデスクトップインターフェースである「GNOME」は、KDEに対する反動として始まった。長年、KDEとGNOMEの支持者たちは衝突を繰り返してきたが、年月を重ねるにつれて、両コミュニティーの対立は和らいできている。
衝突が沈静化した理由の1つは、「GNOME 3」が多くの支持者を失ったことだ。GNOME 3が最初に公開されたとき、多くの人が同デスクトップ環境を心から嫌った。Linuxの生みの親であるLinus Torvalds氏自身もGNOME 3をとても嫌い、2011年にGNOMEのフォークを求めたほどだ。
そして、まさにそれが現実になった。GNOMEからフォークしたメジャーなLinuxデスクトップ環境は2つある。「Cinnamon」と「MATE」だ。これらについては、本記事で後ほど紹介する。
現在、バージョン3.12に達したGNOMEでは、アーリーアダプターが直面した問題の多くが修正されており、失った支持者の一部を取り戻しつつある。GNOMEは、Arch Linuxや「Fedora」「Ubuntu GNOME」で試すことが可能だ。
Ubuntu Unity 7
「Ubuntu」のGNOME 3のフォークである「Ubuntu Unity」を嫌う人は多いが、筆者はUnityが大好きだ。
人々がUnityを嫌う理由の1つは、Unityが最初からデスクトップだけでなく、タブレットやスマートフォンも想定した「デスクトップ」環境として開発されたことだ。当時(2010年)は「iPad」がリリースされたばかりの頃で、Canonicalだけが複数のデバイスで利用可能な単一インターフェースの開発を考えていた。
Unityは筆者が一番好きなデスクトップ環境ではないが、新しいユーザー向けのデスクトップとしては、筆者がこれまで見てきた中で最高のものだ。筆者の80代の義母がUnityを使えるのだから、誰でも使えるはずだ。
自分の目で確認したい人は、「Ubuntu 14.04」をダウンロードするといい。