富士通総研は、バングラデシュのハイテクパーク庁(BHTPA)内の組織「IT/ Hi-Tech Park at district」から ICT人材教育プログラムを受託した。実施期間は12月14日までだという。
同プログラムは、同国の新卒や30歳以下の若手のエンジニア研修生を対象としている。データサイエンスやAI(人工知能)、機械学習に焦点を当て、現役のコンサルタントやエンジニアから、IoT、ロボット工学、ブロックチェーン、サイバーセキュリティなどのカリキュラムを設定した。
富士通総研は、2018年からバングラデシュのIT市場の発展に着目しているといい、同国に関する情報収集や、IT市場をテーマにバングラデシュの団体と連携するセミナー開催などを行っている。これらのセミナーには多くの日系企業が参加しており、同国のエンジニアの採用やオフショア開発をはじめ、バングラデシュ市場への進出などに関心が高まっていると説明する。これを踏まえて富士通総研はBHTPAと6月に覚書を締結し、人材育成や同国に進出する日系企業の支援活動を中心に協力している。
なお、IT/ Hi-Tech Park at districtがソフトウェア工学や情報工学、コンピューター科学、電子工学関連学部の卒業生を対象にプログラムへの参加を公募したところ、4010人が応募したという。現在はBHTPAの選抜試験を通過した上位50人が来日して、教育プログラムに参加している。プログラムの目的は「デジタル・バングラデシュ」を実現するIT人材を育成で、プログラム参加者の日本企業への就職やバングラデシュIT企業との連携を通して、日本のIT人材不足を補うことも期待されている。