富士通は11月18日、手のひら静脈認証などの認証方式を用いたソフトウェア製品「FUJITSU Security Solution AuthConductor V2(AuthConductor V2)」を発売した。12月初旬から提供する予定だ。
AuthConductor V2の特徴は以下の通り。
- さまざまな用途において、手のひら静脈認証の利便性を向上
認証に用いる手のひら静脈のデータをサーバーで一元管理することにより、データを一度登録すれば、PCログオンや入退室管理、認証印刷など、用途ごとに登録することなく認証方式を統一して利用することができる。これにより、システムのセキュリティ強化や利用者・管理者の利便性向上につながるという。また、認証時間を従来製品の約2分の1に短縮。そのため、キャッシュレス決済など、消費者向けのサービスにおいても便利に利用することが可能となる - PCログオン用途の認証を拡充
PCログオンの認証方式として、手のひら静脈認証の他、富士通研究所が開発した顔認証や、指紋認証・ICカード認証(マイナンバーカードにも対応)を提供し、顧客のニーズに応える。また、顧客の規模や利用したい認証方式に合わせて、小規模利用から数万人の大規模利用まで構築することができる
AuthConductor V2による利便性の向上(出典:富士通)
税別価格は、100台のPCに手のひら静脈認証のPCログオン機能を提供した場合、320万円となる。この価格には、サーバー、クライアント機器、システムエンジニアの人件費は含まれていない。
富士通は2017年4月から、顧客企業の業務システムに同社が開発した手のひら静脈認証の機能を追加できる組込みソフト「FUJITSU Security Solution 本人認証基盤 AuthConductor Server」を提供してきた。そして今回、多様化する認証へのニーズに対応するため、このソフトに企業向けPCログオン認証ソリューションを統合・機能追加し、AuthConductor V2の提供に至ったとしている。
販売目標は、今後3年間で150億円(関連ハードウェア、システムインテグレーション含む)。2020年度内にグローバル展開を目指すという。