調査

Veeam、2020年のテクノロジートレンド予測を発表

NO BUDGET

2019-11-28 16:16

 バックアップソリューションを提供するVeeamは、2020年のテクノロジー予測を発表した。ITインフラの観点から、2020年は「オンプレミスとハイブリッドクラウドの併用」と「サイバー脅威のさらなる拡大」という2つの大きなトレンドが継続すると予想している。

 また企業が2020年に導入検討予定の主なテクノロジー動向として、アプリケーションの視点では「コンテナーの採用が加速 」「すべてのアプリケーションのミッションクリティカル化」が挙げられた。

 コンテナーについては、Kubernetesがコンテナーオーケストレーションプラットフォームのデファクトスタンダードとしての地位を確立すると予想しており、アプリケーションコンテナー技術の市場規模は2022年までに43億ドルに達するとしている。

 またアプリケーションのミッションクリティカル化については、2020年には企業がミッションクリティカルと見なすアプリケーションの数が増加し、あらゆるアプリケーションをミッションクリティカルなアプリケーションか否かを区別することなく対応するようになるとしている。

 ITインフラの視点では、あらゆるものがソフトウェアによって定義されるようになるとしている。

 ITインフラストラクチャの手動プロビジョニングは過去のものになりつつあり、IaC(Infrastructure as Code)が普及するとしている。複数拠点やマルチクラウド環境を横断的にIaCが展開されると、インフラストラクチャの実装にかかる時間やコストは削減することができ、レプリケーション手順の自動化やパブリッククラウドの活用によって、正確さや俊敏性、張性を実現し、企業が迅速かつ容易にアプリケーションを導入できるようになるとしている。

 データマネジメントの視点では、クラウドデータマネジメント(CDM)によるデータのモビリティーとポータビリティーが向上し、データの可用性に関するサービスレベルアグリーメント(SLA)と期待値は今後高まるとしている。またバックアップテクノロジーをリプレースする傾向が高まるとしている。

 CDMの活用では、企業は2019年、クラウドデータマネジメント技術を導入するために平均4100万ドルの支出を確保しているとした。

 データの可用性への期待については、ダウンタイムやサービス停止が許容される閾値の減少が求められることを意味するとし、これに伴い重視するポイントが、バックアップそのものから、いかにリストアできるかというステージに移行していくとしている。企業の約3分の1(29%)が、継続的に優先度の高いアプリケーションのバックアップやレプリケーションを行っているが、データが100%復旧可能で、さらに数分で完全に復旧できるかどうかには、大きな懸念を抱えているとしている。

 バックアップテクノロジーのリプレースでは、新技術の導入を促進するニーズの高まりに伴い、事業継続ソリューションそのものも、そのシンプルさ、柔軟性、信頼性が優先されるようになると予測している。企業は2019年に、直近12カ月間に平均5回も予期せぬシステム停止を経験したと答えているとし、古くからのベンダーから提供されるソリューションでは、今日の環境のデータ可用性を保証する能力に対する懸念から、そのバックアップソリューションを拡張するよりも、全面的にリプレースする流れが加速してくという。

 調査レポートによると、IT意思決定者は自社のミッションクリティカルなアプリケーションが最大2時間のダウンタイムに耐えられるとしているが、Veeamはこれを現実的ではないとしている。アプリケーションのダウンタイムによって、毎年世界中で合計2010万ドルの収益の減少と生産性の低下が引き起こされ、ミッションクリティカルなアプリケーションのデータ喪失は1時間当たり平均10万2450ドルの損失に相当するとし、全てのアプリケーションがクリティカルなものになりつつあるとしている。

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