Veeamは、「2019年Veeamクラウド・データ・マネジメント・レポート」を発表した。これによると、現在自社のバックアップソリューションを「十分信頼できる」と回答した企業は37%に過ぎず、大多数(73%)が利用部門の要求に応えきれていないと回答していることが分かった。
また、多くの企業がバックアップおよび復元サービスにクラウドを利用しており、51%が「BaaS(Backup-as-a-Service)」を、44%が「DRaaS(Disaster Recovery-as-a-Service)」を採用している。回答者はクラウドのコスト、信頼性、柔軟性、データセキュリティーを選択の理由として挙げており、マルチクラウドおよびハイブリッドクラウド導入によるアプローチの利点を認識していることが明らかになった。
Veeamはバックアップ、リカバリなどデータ保護ソリューションを提供している。同調査は、オーストラリア、ブラジル、中国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、メキシコ、オランダ、ロシア、中東、英国、および米国の13カ国、1575人のCXOを対象にオンライン調査で実施された。実施時期は2019年春。
その他の結果では、調査対象企業の73%で、データやサービスへのアクセスが何らかの理由で中断したことにより損失が発生し、その金額は標準的な企業で年間2000万ドルに上ることが明らかになった。またデジタル化については、10社中9社が、最新のテクノロジーによってデータから知見を引き出せるようにするために、従業員のデジタルスキル向上が不可欠であると考えているが、現在、デジタル化における自社の能力に対し確信を示しているのは、回答者の4分の1に過ぎなかった。
国別では、調査対象のうち十分なデータ管理ができていると回答した企業は日本で41%、ブラジルでは48%に達したのに対し、フランスとドイツでは4分の1程度、イギリスではわずか11%だった。また今後12カ月間でインテリジェントなデータ管理のために計画している平均投資額は日本で1億500万ドル、ブラジルで7300万ドルに達したのに対し、英国は1400万ドル、中国は1700万ドル、アメリカも3800万ドルだった。