Cisco Systemsは、同社のIT管理ツールと、2017年に37億ドル(約4000億円)で買収したAppDynamicsのアプリケーションパフォーマンス管理機能をより緊密に統合しようとしている。CiscoとAppDynamicsの新たなツールや機能と、この新たな連携は、アプリケーションパフォーマンスとインフラの自動化をつなぐ取り組みの一環となる。
「Cisco Intersight Workload Optimizer」によってAppDynamicsとのデータの交換や関連付けが可能になるため、DevOpsチームとITチームの双方が、アプリのパフォーマンスや、ユーザーエクスペリエンス、業務に影響を及ぼすような、インフラの依存関係に関する洞察を得られるようになる。
またIntersight Workload Optimizerには、ハイブリッドアプリケーションアーキテクチャーを横断した、ワークロードおよびコストの最適化機能が搭載される。
さらにCiscoは、クラウドとデータセンター、エッジを横断する「Kubernetes」のプロビジョニングと運用を簡素化する、新たな「サービスとしてのコンテナ」(Container-as-a-Service)プラットフォーム「HyperFlex Application Platform」を発表した。これは、AppDynamicsとIntersightを活用し、アプリケーションとインフラスタック双方のリアルタイムでの監視と最適化をサポートするプラットフォームだ。
AppDynamicsも、新たなツール「AppDynamics Experience Journey Map」を発表した。これは、ミッションクリティカルなアプリケーション内で最も重要となるユーザーエクスペリエンスジャーニーを提示するツールだ。このツールはアプリケーションチームと業務チームの双方を視野に入れて設計されているため、業務上のパフォーマンスとユーザーエクスペリエンス、アプリケーションパフォーマンスの間の関係などを深く理解できるようになる。
CiscoとAppDynamicsは、DevOpsチームとITチームが連携することで、組織がスムーズなアプリケーションパフォーマンスによって事業を後押しできるよう支援できるとしている。
CiscoとAppDynamicsは約1年前、「ITの中枢神経系」と両社が呼ぶものの構築に向け、両社の製品とサービスの連携を強化し始めた。AppDynamicsによると、構築に数年を要するこのアイデアは、人工知能(AI)技術とともに、複数のクラウド環境と、IoTやサービス、API、アジャイル開発を統合するというものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。