Ciscoは、アプリケーションパフォーマンスやビジネス指標のモニタリングソリューションを提供しているAppDynamicsを買収する意向を発表した。買収額は37億ドル規模だ。今回の買収はCiscoにとって、ソフトウェア事業の強化とアナリティクス事業の拡大につながる。
AppDynamicsは株式公開を目指していた。
ネットワーキングとデータセンターに強みを持つCiscoとAppDynamicsの組み合わせは、それほど驚くべきものではない。AppDynamicsは、Ciscoのソフトウェアや機器を横断してアプリケーションパフォーマンスを分析可能なプラットフォームを提供する。AppDynamicsは企業のIT経費からアナリティクスに対する投資を引き出そうと、「Business iQ」と呼ばれるソフトウェアを投入している。
興味深いのは、合併後のCiscoとAppDynamicsはビジネスパフォーマンスとアナリティクスの企業としての色合いを強める可能性があるということだ。
AppDynamicsは、同社がモニタリングしているのが基本的に企業を支える中核的なアプリケーションであることから、ビジネスパフォーマンスの分野に進出しようとしていた。同社は、アプリケーションからリアルタイムに指標を得ることで、アプリケーションとビジネスのモニタリングを一体化させ、ビジネスインテリジェンスを提供する企業に変わりつつあった。
CiscoはAppDynamicsの買収によって、ネットワークからアプリケーションまでのインテリジェンスやエンドツーエンドの可視性を提供できるようになるとしている。
AppDynamicsは、CiscoのIoT部門の傘下に入り、今後も引き続き同社の最高経営責任者(CEO)David Wadhawani氏が率いる。Wadhwani氏は、CiscoのIoTおよびアプリケーションビジネス部門の責任者を務めるRowan Trollope氏の指揮下に入る。
Ciscoによれば、AppDynamicsの買収は2017会計年度第3四半期に完了する見通しだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。