シスコ、アプリ性能監視ソフトのAppDynamics買収の意向発表--37億ドル

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2017-01-25 18:01

 Ciscoは、アプリケーションパフォーマンスやビジネス指標のモニタリングソリューションを提供しているAppDynamicsを買収する意向を発表した。買収額は37億ドル規模だ。今回の買収はCiscoにとって、ソフトウェア事業の強化とアナリティクス事業の拡大につながる。

 AppDynamicsは株式公開を目指していた。

 ネットワーキングとデータセンターに強みを持つCiscoとAppDynamicsの組み合わせは、それほど驚くべきものではない。AppDynamicsは、Ciscoのソフトウェアや機器を横断してアプリケーションパフォーマンスを分析可能なプラットフォームを提供する。AppDynamicsは企業のIT経費からアナリティクスに対する投資を引き出そうと、「Business iQ」と呼ばれるソフトウェアを投入している。

 興味深いのは、合併後のCiscoとAppDynamicsはビジネスパフォーマンスとアナリティクスの企業としての色合いを強める可能性があるということだ。

 AppDynamicsは、同社がモニタリングしているのが基本的に企業を支える中核的なアプリケーションであることから、ビジネスパフォーマンスの分野に進出しようとしていた。同社は、アプリケーションからリアルタイムに指標を得ることで、アプリケーションとビジネスのモニタリングを一体化させ、ビジネスインテリジェンスを提供する企業に変わりつつあった。

 CiscoはAppDynamicsの買収によって、ネットワークからアプリケーションまでのインテリジェンスやエンドツーエンドの可視性を提供できるようになるとしている。

 AppDynamicsは、CiscoのIoT部門の傘下に入り、今後も引き続き同社の最高経営責任者(CEO)David Wadhawani氏が率いる。Wadhwani氏は、CiscoのIoTおよびアプリケーションビジネス部門の責任者を務めるRowan Trollope氏の指揮下に入る。

 Ciscoによれば、AppDynamicsの買収は2017会計年度第3四半期に完了する見通しだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]