Kasperskyは、独Siemensと連携し、シンガポールのスマート浮漁礁(人工漁礁)向けに産業用制御システムのサイバーセキュリティソリューション「Kaspersky Industrial CyberSecurity(KICS) for Nodes」を提供した。
![シンガポール東方沖に設置されているスマート浮漁礁(出典:シンガポール食品庁)](/storage/2020/03/05/3204ae334aca660902fdd0c1d1db4f10/shingapoleasa.jpg)
シンガポール東方沖に設置されているスマート浮漁礁(出典:シンガポール食品庁)
シンガポールでは、気候変動に伴う魚の個体数減少への対応と食糧供給の強化を目的に、食品庁が水産養殖を推進している。スマート浮漁礁はSingapore Aquaculture Technologies(SAT)が運営する同国初の施設で、ビッグデータや人工知能(AI)の機械学習、動画分析などのテクノロジーを活用する。魚を監視し病気の兆候を早期に検知することにより、年間350トンの魚を養殖していくという。
同施設に対しSiemensは、AIやエッジコンピューティング、ブロックチェーンなどの先端テクノロジーを提供、Kasperskyは同施設のワークステーションやサーバーなどをサイバー攻撃から保護する。
Siemens ASEAN デジタルインダストリアル部門 エグゼクティブバイスプレジデントのRaimund Klein氏は、「テクノロジーによる高度な予測分析から生産量の増加を予測し、病気の流行を予防して、魚の死亡数を減らすことができる」と説明。SATの親会社Wintershine Asiaでディレクターを務めるDirk Eichelberger氏は、「水産養殖では独自や他社の大量のデータを扱うテクノロジーをベースとしたアプローチであり、サイバーセキュリティ製品が欠かせない」とコメントしている。