IBM傘下のオープンソースソフトウェア企業であるRed Hatは米国時間4月6日、Paul Cormier氏をプレジデント兼最高経営責任者(CEO)に任命したと発表した。
今回の人事でJim Whitehurst氏の後を引き継ぐことになったCormier氏は、これまで同社の製品およびテクノロジー担当プレジデントを務めていた。Whitehurst氏は、1月に発表されていた通り、同日よりIBMのプレジデントに就任している。
IBMは2019年に、Red Hatを340億ドル(約3兆7000億円)で買収した。
Red Hatによると、Cormier氏は2001年に同社に加わった後、サブスクリプションモデルへの移行を推進するとともに、無償でダウンロードできる「Red Hat Linux」を中核にした戦略を、「Red Hat Enterprise Linux」(RHEL)という企業向けのLinuxを販売する戦略へと移行させた功績がある。RHELは現在、Fortune 500企業の90%で使用されているとRed Hatは述べている。
またRed Hatによると、Cormier氏は25件の買収を手がけ、同社の業務能力を強化したほか、ハイブリッドクラウドコンピューティング戦略を推進してきた。
同氏は、「私がRed Hatに入社した時点では、Linuxとオープンソースがどのように世界を変えていくのかを予測することは不可能だったが、今やそれらは至るところに存在している。われわれの業界で私が現在目の当たりにしている変革は、新たな変化と機会を提示してくれるという点で素晴らしいものだ」と述べた。
Whitehurst氏は、同日にIBMのCEOに就任したArvind Krishna氏の後を引き継ぎ、Red Hatの会長になる。Krishna氏は、「Red Hatは、オープンソースとハイブリッドクラウドの代名詞といえる。われわれの業界の2大推進力だ」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。