Hewlett Packard Enterprise(HPE)の最高経営責任者(CEO)を務めるAntonio Neri氏は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後の時代にHPEがより優位な立場に立てるような新しい組織構造の下で経営陣が団結していくと述べた。また、最高技術責任者(CTO)のMark Potter氏が間もなく退任することを発表した。
今回の組織再編は、HPEが進めている、あらゆる製品で全面的な「アズ・ア・サービス(as-a-Service)」企業になるという方針と結びついている。
HPEの戦略は、as a Service企業となり、サブスクリプションモデルを強化し、マルチクラウドのデプロイメントで最適なレイヤーを提供するというものだ。移行には多くの変動要素がある。Neri氏によると、HPEはこの先、as a Service企業へのシフトを加速し、技術革新を計画どおりに実現できるよう最適化する必要があるという。
Neri氏はブログ記事の中で、「私は数週間にわたり、当社の組織構造を評価して、当社の実行と変革を最適な形で実現するモデルを決定づけようとしてきた」とし、「今は、市場の動向や当社の財務区分に合わせて整理された各事業グループを、私が直接指揮する組織とすることが適切な時だ」と述べている。
CTOのMark Potter氏は、Hewlett Packard Labsの管理も担当している。退任後はKumar Sreekanti氏がCTOとソフトウェア部門の責任者に指名されている。この2つを兼任させるのは、HPEのイノベーションとテクノロジーのロードマップに合わせるためだ。7つの主要な事業部門の責任者は以下の通り。
- Tom Black氏:ストレージ
- Pradeep Kumar氏:Pointnext Technology Services事業グループの責任者
- Neil MacDonald氏:コンピュート事業
- Keerti Melkote氏:インテリジェントエッジ事業グループ
- Irv Rothman氏:フィナンシャルサービス
- Pete Ungaro氏:ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)とミッションクリティカルソリューション(MCS)
- Keith White氏:GreenLake Cloud Services事業グループ
Neri氏は、「Hewlett Packard LabsとHPCチームのシナジーとすばらしいコラボレーションによって画期的なイノベーションがもたらされることを考え、Hewlett Packard Labsは今後、HPC部門を率いるPete Ungaro氏の直属となる」とし、「この配置により、HPC製品の強化に不可欠な分野へのさらなるフォーカスとイノベーションが可能になる」と説明した。
Neri氏によると、新体制下では営業担当の幹部も同氏の直属になるという。
同氏は新たにHPEの「go-forward Executive Committee」(前進のための経営委員会)を発表した。以下5人の幹部がExecutive Committeの一部として引き続き同氏の直属となる。最高マーケティング責任者(CMO)Jim Jackson氏、最高人材活用責任者(Chief People Officer)Alan May氏、最高財務責任者(CFO)Tarek Robbiati氏、最高法務、総務責任者(Chief Legal and Administrative Officer)兼HPEのTransformation Office責任者John Schultz氏、最高コミュニケーション責任者(CCO)Jennifer Temple氏だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。