Microsoftは2021会計年度(米国時間2020年7月1日~)の最初の大規模再編をフィールドセールス組織で実施している。この再編で重要なのは、新設されるMicrosoft Consulting Servicesチームだ。クロスインダストリーソリューションズ担当コーポレートバイスプレジデントに就任したOmar Abbosh氏が責任者を務めるとみられる。
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Microsoftは米国の祝日7月4日に先だって、再編の詳細について一部が明らかになったと報じられていた。7月8日に社内で再編を正式に発表したようだ。
Microsoftは、さらなるセールス部門の人材をカスタマーサクセス部門に異動させている。この部門は再編の一環として、より大規模なカスタマーエクスペリエンス&サクセス(CE&S)の一部になるようだ。CE&Sの責任者は、コーポレートバイスプレジデントのMala Anand氏だ。Mark Souza氏が指揮する現在のカスタマーサクセス部門とYvette Smith氏が率いるエンタープライズサポートはいずれもCE&Sに移行し、カスタマーサービス&サポートはCE&Sにとどまるとみられる。
ワールドワイドコマーシャルビジネス担当エグゼクティブバイスプレジデントのJudson Althoff氏による、2021会計年度の「One Commercial Strategy」が概説されたメモによると、再編の一環として、Microsoftは今後、独自のコンサルティング組織の存在感を高めていくという。
Althoff氏は、「顧客が当社を頼りに、今後デジタル変革の取り組みを進め、ホリゾンタル/バーティカルなソリューションを提供してビジネスのニーズを満たしていく中で、Microsoftにおけるコンサルティングはこれまでにないほど重要になっている」と述べている。
Omar Abbosh氏は、Microsoft Consulting Servicesを含むクロスインダストリーソリューションズの新CVPだとみられる。Abbosh氏は先頃、Accentureの通信・メディア・テクノロジー事業グループの責任者を退任した。
新しいMicrosoft Consulting Servicesの組織が現在のMicrosoft Servicesの組織に置き換わるようだ。この組織は(現在の6つではなく)3つの技術分野に焦点を当てる。Raymond Yates氏が指揮し、セキュアなインフラストラクチャー、データとAI、アプリケーションなどを含む「Azure Cloud and AI」、Paul Mirts氏の下で「Dynamics 365」を扱う「Business Applications」、Sarv Saravanan氏が率いて「Microsoft 365」ベースのソリューションに注力する「Modern Work」だ。
組織再編を発表した社内メモによると、新しいコンサルティングサービスの組織は、「当社の顧客と刺激的なことを実施していくとともに、Microsoftの3つのクラウドの利用を拡大させる大規模な契約を獲得する」ための新しいコンサルティング運用モデルを導入する計画だという。
Microsoftは、年次パートナーカンファレンス「Microsoft Inspire」を7月21〜22日にオンラインイベントとして開催する予定だ。
筆者が先週報じたとおり、筆者が知る限り、同社は今回の再編で大規模な人員削減を予定しているわけではないようだ。
Microsoftの関係者は再編についてコメントしていない。筆者が受け取った、広報担当者による唯一の公式な声明は、「当社は、顧客のデジタルトランスフォーメーションに力を与えるために、継続的に顧客にサービスを提供する手段を改善している」というものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。