Google Cloudは米国時間3月22日、新たなクラウドコンピューティング用チップの開発責任者に、Intelで20年間の開発経験を持つプロセッサー設計のベテランであるUri Frank氏を任命したことを明らかにした。
Uri Frank氏
Googleのフェローでシステムインフラストラクチャー担当バイスプレジデントのAmin Vahdat氏は、ブログ投稿で「当社は本日、Uri Frank氏をサーバーチップ設計を担当するエンジニアリング担当バイスプレジデントとして迎えた」と述べた。
Vahdat氏は、発表文の中でFrank氏の25年に渡るプロセッサー設計の経験を賞賛している。同氏はIntelの「Core」プロセッサーの製品開発責任者を務めたこともある。
Vahdat氏によれば、Googleは「Tensor Processing Unit」(TPU)などのプロセッサーよりも一歩先に進み、さらに集積度が高いシステムオンチップ(SoC)を開発するという。同氏は次のように述べている。
Googleにおけるコンピューティングは重要な転換点にある。これまで、私たちの統合ポイントはマザーボードであり、マザーボード上で異なるベンダーのCPU、ネットワーキング、ストレージデバイス、専用のアクセラレーター、メモリーなどを組み合わせて最適化されたシステムを構築してきた。しかし、もはやそれだけでは十分ではない。ワークロードのパフォーマンスをさらに高め、省電力化するためには、基盤となるハードウェアとのより緊密な統合が必要とされている。Googleは、マザーボード上で部品を数インチの長さの配線で統合するのではなく、複数の機能を1つのチップや1つのパッケージの中の複数のチップに盛り込む「システムオンチップ」(SoC)の利用する方向に向かっている。つまり今後は、SoCが新しいマザーボードになる。
Frank氏は、LinkedInの投稿で「このイスラエルでチームを拡大しながら、Google Cloudのコンピューティングインフラにおけるイノベーションを加速させていく」つもりだと述べている。
さらに同氏は、Googleの求人サイトで同氏のチームに参加したい世界水準のSoC設計者を募集すると予告している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。