2022年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。
日本IBM 代表取締役社長 山口明夫氏
新型コロナウイルスは全世界の行動様式を一変し、社会全体がデジタル化する大きな転換点になりました。先行きの不透明感は継続していますが、そこには新たなチャンスとリスクが共存しています。今やテクノロジーは、さまざまな機器やビジネスプロセスに組み込まれ、何をするにしてもテクノロジーの存在が当たり前になってきています。より安全・安心な社会の創生やSDGs(持続可能な開発目標)で定義された多くの社会課題に立ち向かうためには、社会システムの信頼性が必要不可欠であり、さらに高い品質と進化が求められています。
そのためにはまず、作る側と利用する側が、異業種・同業種、お客さまとサプライヤー、IT企業という従来の枠を超え、アイデアや知識・経験をオープンに共有し、有機的に活動していくことが今まで以上に重要になってきます。また、関係者全員がAI(人工知能)を始めとする先進的なテクノロジーを共通言語・共通スキルとして身に付け、革新的なアイデアを形にしていくことや、未来の課題、未着手の複雑な問題を解決するために量子コンピューターを始めとした最先端技術を活用し、新しい価値を創出していくことが、さらなる進化の原動力となります。
当社は本年、基幹システムからクラウドに至る幅広い範囲において品質向上を徹底していくとともに、お客さまやビジネスパートナーさまとの最新のテクノロジーを活用した共創やスキル習得をさらに推進し、お客さまのデジタル変革、ひいては日本社会の変革の加速に貢献してまいります。