企業によるクラウドインフラへの支出は2021年第4四半期、世界全体で211億ドル(約2兆6000億円)に達した。クラウドインフラのコンピュートやストレージインフラ製品への支出が再び増加傾向にあるようだ。
IT調査会社のIDCによると、クラウドインフラの支出は前年同期比13.5%増の211億ドルだった。
2021年第2四半期には、クラウド支出が7四半期ぶりに前年同期比でわずかに減少したが、第3四半期には再び186億ドルまで増加した。
世界中の企業や政府が過去2年間、デジタルトランフォフォーメーションプロジェクトに乗り出した中で、クラウド支出は増加した。クラウド市場の「ビッグスリー」とも呼ばれるAmazon Web Services(AWS)、Google Cloud、そして「Azure」や「Office 365」などを展開するMicrosoftには大きな追い風となった。
IDCは2021年第4四半期の結果について、次のようにコメントしている。「過去数四半期にわたり、サプライチェーンの制約によってベンダーの在庫が減少していた中、2期連続の前年同期比増となった。受注残も増え続けており、繰り延べ需要があることから、経済が健全な状態を維持し、供給が需要に追いつく限り、今後も成長が見込まれる」
2021年全体のクラウドインフラ支出は前年比で8.8%増加し、739億ドル(約9兆円)に達した。
企業による従来のITインフラへの支出も増加傾向にあるが、クラウドほど急速ではない。IDCによると、2021年第4四半期のクラウド以外のインフラ支出は前年同期比1.5%増の172億ドル(約2兆円)だった。クラウド以外のインフラへの支出は4四半期連続で増加している。2021年全体では前年比で4.2%増加し、596億ドル(約7兆5000億円)にのぼった。
2022年のクラウドインフラ支出は前年比21.7%増の900億ドルに達するとIDCは予想している。一方、クラウド以外のITインフラは、前年比0.3%減の594億ドルになる見通しだという。
また2022年に、共有クラウドインフラへの支出は前年比25.5%増の645億ドル、専用クラウドインフラへの支出は前年比13.1%増の254億ドルになるとIDCは予想している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。