Canonical、「Ubuntu 22.04 LTS」をリリース

Steven J. Vaughan-Nichols (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2022-04-25 14:18

 「Ubuntu Linux」の生みの親であるMark Shuttleworth氏は2004年10月、ある目標を立てた。それは、学生からグローバル企業まで、誰もが無料で利用できる「Debian」ベースの「Linux」を開発することだ。それから18年が経過した今でも、Ubuntuの約束は守られており、開発者や企業、大規模なパブリッククラウドをサポートしている。最新バージョンの「Ubuntu 22.04」(別名「Jammy Jellyfish」)は、ユーザーが優れたLinuxディストリビューションに求めるあらゆるものを提供する。

 Ubuntuは、通信会社の5Gクラウドから「Raspberry Pi」、人工知能(AI)開発、IoTまで、あらゆる分野で重要なOSだ。Shuttleworth氏は記者会見で、「われわれの使命は、あらゆる場所で、安全で信頼性が高く、一貫性のあるオープンソースプラットフォームになることだ」と述べた。

 Ubuntu 22.04で、同氏らはまさにそれを実践している。

 その1つとして、Ubuntu 22.04は長期サポート(LTS)リリースだ。つまり、このバージョンは5年間(2027年4月まで)にわたってメンテナンスアップデートでサポートされる。ただし、Ubuntuの開発元であるCanonicalはさらに5年間、つまり合計10年間にわたって、パッチを提供する。このライフサイクルは、最初の5年間のメンテナンス期間(この期間中は、メンテナンスアップデートが一般に提供される)と、5年間の「Extended Security Maintenance(ESM)」(延長セキュリティメンテナンス)で構成される。ESMは「Ubuntu Advantage for Infrastructure」サブスクリプションで利用できるほか、個人は無料で利用できる。この延長サポートは、企業にとって不可欠だ。

 これは、メインフレームからRaspberry Piまで、Ubuntuを使用する場所に関係なく当てはまる。ただし、本記事で紹介するのは、最新のデスクトップ版Ubuntu 22.04だ。

 筆者は2020年の「Dell Precision 3451」でJammy Jellyfishを実行している。このハイエンドPCには当初、「Ubuntu 20.04」が搭載されていた。Intelの8コア、3GHzの「i7-9700」CPU、16GBのRAM、512GBのSSDが内蔵されている。

 このスペックは、Ubuntuの最小システム要件をはるかに上回っている。Ubuntu 22.04の最小システム要件は、2GHz、2コアの64ビットプロセッサー、4GBのRAM、25GBのストレージとなっている。「Windows 7」が搭載されていたPCであれば、Jammy Jellyfishを実行できる。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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