Teradata導入でセルフサービスの分析環境を実現--株価を5倍にしたマクドナルド

山下竜大(編集部)

2007-10-11 22:54

 Teradata Corporationがネバダ州ラスベガスで開催している年次ユーザーカンファレンス「2007 Teradata Partners Confarence & Expo」の3日目となる10月9日、ビジネスセッションにMcDonald's Corporationのグローバルビジネスメジャメント担当ディレクター、Fritz Hurst氏が登場。McDonald'sが実施したTeradataによるグローバルなビジネス測定について紹介した。

 McDonald'sのグローバルビジネスメジャメント部門は、世界各国のMcDonald'sのさまざまな部門と協力しながら、ビジネス測定に用いる評価仕様の策定を行っている。Hurst氏は現在、グループ内の分析を担当し、全世界の店舗に適用するためのインテリジェンスソリューションの実装を支援している。

 McDonald'sは、1954年にミルクシェイク用ミキサーのセールスマンであったRay Kroc氏が、McDonald兄弟から「McDonald」という店名とシステムの権利を譲り受け、フランチャイズ展開するために作った会社だ。

 Kroc氏は、イリノイ州に第1号店をオープンし大成功を収めている。そのときのフォーカスは「人の採用」と「品質管理」で、この仕組みが現在のMcDnald'sの基礎となっている。2001年には、121カ国に29万店を出店に上る。

 このときの店舗運営は、国によって違うため、その国をよく理解しているパートナー企業と協業することでビジネスを拡大してきた。また、運営マニュアルを作成し、作業を標準化することで、店舗の効率化を進めていた。

McDonald'sにも逆風が

 当初は順調に拡大を続けたMcDnald'sのビジネスだが、食の多様化や競合の出店、ファーストフードは健康に良くないといったイメージなどもあり、株価が下降。「McDnald'sにも変化が必要になった」とHurst氏は言う。

 そこで、2001年から2002年にかけて経営改革を実施。まずは経営者を交代し、新しい経営者が「今は拡大よりも、顧客にフォーカスしなければならない」とし、「プラン・ツー・ウィン(成功のための計画)」を掲げた経営再建を発表した。

 そこで、各国ごとに今何が問題なのかを、「はい」「いいえ」で答えることができる質問書を作成し、何が問題で、どのように解決すればよいかを可視化できる仕組みを構築した。この質問書を各国仕様で作成し、各店舗に配布、回答をスプレッドシートで回収した。

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