日本SGI(和泉法夫社長)は、東北大学流体科学研究所(井小萩利明所長/ 教授)から「次世代融合研究システム」を受注したと発表した。同社のLinux スケーラブルサーバー「SGI Altix 3700Bx2」を中核に、ビジュアライゼーシ ョン・サーバー「Silicon Graphics Prism」などで構成する最新のスーパーコ ンピュータシステムを構築する。新システムは11月に本番稼動する予定。
東北大学流体科学研究所は、流体科学に特化した世界的にもユニークな研究 所で、流体科学の研究で多くの先駆的な業績をもつ。流体科学の研究において は数値シミュレーションが重要で、同研究所ではスーパーコンピュータを使っ た大規模シミュレーションを行っている。
今回構築する次世代融合研究システムは、SGIのスカラー並列計算システム とNEC社製ベクトル並列計算システムを組み合わせたスーパーコンピュータ本 体、3次元可視化出力装置、二次外部記憶装置、データアーカイブ装置などで 構成。
これら各システムや装置を高速ネットワークで相互に接続。SAN環境で日本S GIの共有ファイルシステム「SGI CXFS」と、NECのグローバルファイルシステ ムを利用して大規模データのファイル共有を行う。
新システムの中核となるスーパーコンピュータは、流体科学分野の研究シス テムとして国内最大級。インテル Itanium 2プロセッサを搭載し、大規模なシ ングルシステムイメージを実現するSGI Altixシリーズを採用した。システム 全体では合計1280のCPU構成でメインメモリは計14TB。さらに国内最大級とな る1ペタ・バイトの超大容量のストレージ環境を構築する。