EMCジャパンは8月6日、ミッドレンジストレージの「EMC CLARiX CX4」シリーズを発表した。EMCジャパンでは、2007年7月に代表取締役社長として諸星俊男氏が就任して以来、パートナー戦略を強化してきたが、諸星氏は「CX4はまさにパートナービジネス拡大の中核製品だ」と述べた。
CX4の発表に先駆け、EMCでは7月15日にソフトバンクBBと、同25日には日本ビジネスシステムズと、同30日には大塚商会とそれぞれ販売パートナー契約を締結している。諸星氏によると、この1年で販売パートナーは倍増し、「今後2次店を含め販売パートナーをさらに拡大する」としている。
CX4は、64ビットのOSとマルチコアプロセッサを採用し、既存製品に比べ最大2倍の拡張性とパフォーマンスを実現した。また、ファイバチャネルとiSCSIを同一ストレージシステム内で混在できるのはもちろん、「I/Oモジュールがホットプラグ対応で、オンラインでの拡張が可能。ミッドレンジクラスのストレージでこれができるのはCX4だけだ」と、EMCジャパン マーケティング本部 プロダクト・マーケティング部 プロダクト・マーケティング・マネージャの雨堤政昭氏は説明する。
さらに、CX4はフラッシュドライブが搭載可能だ。これにより、「1ドライブあたりのIOPS(I/O per Second)が30倍以上となり、テラバイトあたりの電力が38%削減できる」と雨堤氏。また、物理的に割り当てられる以上の容量をアプリケーションに割り当て、システムの使用率向上とストレージのプロビジョニングの合理化が実現できる仮想プロビジョニング機能も提供する。
諸星氏は、「これまでストレージは大企業でしか使われなかったが、今ではユーザー層が拡大し、規模が比較的小さい企業や大企業の1部署などでも採用されるようになった。CX4もこうした新しいユーザー層をターゲットとして販売していきたい」と述べた。