Inforというベンダをご存じだろうか? 正式にはInfor Global Solutions、ビジネスアプリケーションのベンダとして世界第3位の規模、国内では日本インフォア・グローバル・ソリューションズという日本法人が活動している。
Inforは買収によって急速に成長している。大きな買収としてはBaanやSSAを挙げることができる。これらの企業については、読者も会社で製品を使っていたり、名前を聞いたことがあるかもしれない。Inforは買収を幾度となく繰り返し、幅広いアプリケーションを取りそろえ、これらを統合することで新しい価値を提供している。
米国時間の13日から15日にかけて、同社はInform 2008を開催している。ここでは、これまで行ってきた統合の上に、新しい、同社独自の機能を追加していくことが発表される予定だ。本稿ではこの統合作業の基礎となる「Open SOA」について触れたい。
Open SOAは同社が3年前から開発に取り組み、昨年のInformで発表された、独自のSOA実装だ。ZDNet Japanでは、過去に掲載した特集でSOAはビジネスのスピードにITを追従させるものと書いた。Inforが独自のSOAを実装したのは、さらにその先、企業がパートナーを巻き込んでネットワーク型アーキテクチャーのビジネスへと移行する必要がある、という考えに基づくものだ。
まずは、同社が「ビジネスネットワーク」と呼ぶ企業の新しいあり方から話そう。