JavaOne Tokyo 2005開幕で「Participation Age(参加の時代)」到来を告げたサン

山下竜大(編集部)

2005-11-09 07:07

 「21カ月ぶりにJavaOneが東京に帰ってきた。しかも今年は、Java誕生から10周年のお祝いだ」

 11月8日、オープニングのステージに登場したサン・マイクロシステムズの専務取締役 営業担当、末次朝彦氏のこの言葉により、同社が主催するJava開発者会議「JavaOne Tokyo 2005」が東京国際フォーラム(東京都千代田区)において開幕した。

サン・マイクロシステムズの専務取締役 営業担当、末次朝彦氏

 今回のJavaOne Tokyo 2005で目指すのは、情報を「share(共有)」し、コミュニティに「Participation(参加)」することで、Javaの市場を拡大していくこと。「Information Age(情報の時代)は終わり、Participation Age(参加の時代)が到来した」(末次氏)というメッセージは、2005年6月にサンフランシスコで開催されたJavaOneと同じだ。

 サンフランシスコで開催されたJavaOneの基調講演で、米Sunの社長兼COOであるJonathan Schwartz氏は、「これまでの情報提供は一方通行だったが、ネットワークは双方向に参加できることが重要になる。単につながっているだけでなく、参加(Participation)することこそが重要だ。多くのユーザーが参加することで、社会的、経済的なビジネスチャンスをネットワーク上に広げることができる」と話している。

 こうした取り組みによりeBayは、400億ドルの売り上げを実現している。400億ドルという金額は、小さな国のGNP(国民総生産)を上回る売り上げであり、インターネット経済において大きなチャンスを創出したといえる。またブラジルでは、医学情報をネットワーク上で共有することで、貧困の地域から疾病をなくすための取り組みを展開し、大きな効果を上げている。

 さらに今回のJavaOne Tokyo 2005では、「Javaなしで地球は回らない」「Javaによるビジネス革新」「Javaの先端テクノロジーを学ぶ」という3つのコンセプトのもと、基調講演をはじめとする約180のセッションや展示会などにより、最新のJavaテクノロジーが紹介される。

 末次氏は、「いまやJavaは、われわれの生活から切っても切り離せないものだ。朝、携帯電話を目覚まし代わりに起きる人は多いし、インターネットショッピングサイトの多くがJavaで開発されている。さらにビジネス分野でも、Javaは不可欠だ」と話し、Javaなしで地球は回らないことを証明するために基調講演に登場する3名のスピーカーを紹介した。

Java ME、SE、EEの現在と未来

 基調講演に登場したのは、J2EEの父と呼ばれ、Java SOA(サービス指向アーキテクチャ)のキーパーソンでもある米Sun MicrosystemsのMark Hapner氏、Java SEにおけるJVMのコアエレメントを担当するJohn Pampuch氏、クライアントシステムグループCTOでJava MEを担当するDavid Rivas氏の3名。それぞれ、Java EE、Java SE、Java MEの現状と今後のロードマップについて紹介した。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Google Chrome Enterprise が実現するゼロトラスト セキュリティの最新実情

  2. セキュリティ

    ブラウザの可能性を Google Chrome Enterprise で追究、セキュリティ実現には?

  3. ビジネスアプリケーション

    NTTグループが17万ユーザーの決裁システムを抜本的に改革、プロジェクトの鍵を握るサービスとは

  4. ビジネスアプリケーション

    データリーダーが知っておくべき、AI活用の投資対効果を高める「実効性のある戦略策定」の進め方

  5. モバイル

    目前の「Windows 10」サポート終了、「Windows 11」への移行負担を解消する最適解とは

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]