オープンソース・ジャパン(OSJ)、ゼンド・ジャパン、レッドハットの3社は12月14日、オープンソースのスクリプト言語PHPの企業市場向け展開で協業すると発表した。3社は、日本IBMのデータベース環境とゼンドのPHP環境とを連携させる開発パッケージ「Zend Core for IBM」について、「Power」プロセッサと「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)4」上で動作検証を共同実施し、日本語環境での対応を始めた。
Zend Core for IBMは、日本IBMのデータベース「Cloudscape」「DB2 Universal」と、ゼンドのPHP環境を統合し、ワンパッケージ化したツール群。PHPサーバ管理基盤「Zend Platform」や統合開発環境「Zend Studio」との連携機能を備え、企業向け業務アプリケーションを開発できる。ゼンドは、Zend Core for IBMをオープンソースとして2005年9月より無償ダウンロード提供している。
Cloudscapeは、オープンソースソフト団体のApache Software Foundationが提供するJava対応リレーショナルデータベース(RDB)エンジン「Apache Derby」のベースとなったオープンソースソフトである。
協業活動の第1弾として、3社はZend Core for IBMの日本語対応版を対象に、x86アーキテクチャおよびPOWERアーキテクチャ上のRHEL 4で動作検証を実施した。検証作業には、日本IBMも協力している。
今後、OSJとゼンドは、高い処理能力を必要とする大規模システム向けに、Zend Core for IBMとRHEL、サーバ「IBM System p5」を組み合わせたPHPシステムによるウェブシステム開発を進めるとしている。さらに、3社は、協業分野における営業および技術の両面で取り組みを推進させる予定だ。