ディーバは11月20日、連結会計システムの最新版「DivaSystem 9.3」の提供を開始した。今後1年間で、既存ユーザー企業600社のうち200社への導入を目標にして、新規企業に対しては60社以上への導入を目標にしている。
DivaSystem 9.3と同時に、個別会計システムとのデータ連携を強化する「DivaSystem ITE」も提供を始めた。DivaSystem ITEの機能で情報システム部門に頼らずに、経理担当者でも容易にデータ連携の設定作業を行えるとしている。個別会計システムとのデータ連携では、従来からオンラインでのデータ連携機能「DivaSystem Dx3」のほか、オフラインでのテキストデータ連携機能を標準で実装していた。
現在、企業会計では、早ければ2015年にも強制適用が始まるとされる国際会計基準(IFRS)にどう対応すべきかが一番の課題とされているが、2015年以前にも日本会計基準のIFRSへの“コンバージェンス(収斂)”が続くことになる。
ディーバでは、DivaSystemのIFRS対応へのロードマップを発表しており、今回提供が開始されたDivaSystem 9.3は、そのロードマップの中の「コンバージェンス版」にあたる。DivaSystem 9.3は、既存のユーザー企業に対しては通常のバージョンアップとして、保守費用内で提供される。
- 制度改正対応:外貨建てのれんへの対応、開示用セグメント項目の自由化
- 事業セグメントと地域セグメントの両方からのセグメント分析機能強化
- 制度連結と管理連結、月次期別管理と四半期期別管理などの比較分析強化(報告金額の差異、為替の影響額、連結処理の処理などさまざま原因分析が可能)
コンバージェンス版であるDivaSystem 9.3は、2010年4月以降開始する事業年度から始まる制度改正に対応した機能を実装。また、企業経営層が経営管理で使う管理会計と同じように、たとえば製品別や拠点別などの情報で表示する「マネジメントアプローチ」に対応する経営管理機能も強化している。
機能強化ポイントは右の通り。グローバル対応として連結決算処理に必須となる英語化、収集パッケージの中国語対応も行っている。