ミラクル・リナックス、中国のレッドフラグ、韓国のハーンソフトの3社は7月27日、各国で提供しているLinux製品の名称を「Asianux(アジアナックス)」に統一し、次期バージョンの「Asianux Server 3」から、アジアにおける共通ブランドとして提供することを発表した。
Asianux Server 3は、2007年9月18日に3カ国同時に出荷が開始される予定。最新バージョンでは、カーネルのバージョンアップにより信頼性、可用性、安定性が向上したほか、品質とサポートも強化。エンタープライズ分野で使用するための障害対応機能も強化されている。
また、CGL(キャリアグレードLinux)3.2の実装、日本語文字コード対応の強化、Oracle Databaseへの親和性なども強化された。サポート面では、技術支援のウェブサイト「TSN(Technical Support Network)」を開設し、Asianuxの修正パッケージを提供する。
ミラクル・リナックスでは、Asianux Server 3の発売にあわせ価格体系を変更。初年度は使用するサーバのCPU数とサポート内容に応じて「ベーシック パック」と「スタンダード パック」の2種類のパッケージを提供。ベーシックパックが3万1500円、スタンダードパックが9万9540円となる。
さらにスタンダード パックの拡張サポートとして、ソースコードレベルの調査やダンプ解析などの高度な技術サポートを提供する「プラチナ サポート One(1ショットサポート)」および「プラチナサポート」も提供する。
Asianuxは2003年12月に、ミラクル・リナックスとレッドフラグの共同プロジェクトとしてスタートしたもの。2004年8月に最初のバージョンである「Asianux 1.0」(日本名:MIRACLE LINUX V3.0 - Asianux Insideとして提供)を出荷。10月に韓国のハーンソフトが参加し日中韓の3カ国の共同プロジェクトとなっている。
2005年8月には、信頼性、可用性、保守性を強化した「Asianux 2.0」(日本名:MIRACLE LINUX V4.0 - Asianux Inside)を出荷開始後、日中韓の行政府をはじめ幅広い分野の企業ユーザーに導入されている。