NECは2月12日、関西を拠点とする小学生向け進学塾大手の進学教室浜学園(浜学園)が、3月1日より開始する通塾が困難な国内の生徒を対象にした映像配信型eラーニング「Webスクール」サービスにおいて、NEC製ソフトウェア「i-Collabo.AutoRec」を導入したと発表した。
NECによれば、i-Collabo.AutoRecは専用機材、カメラマン、編集者などを必要とせずに、講義、授業映像のコンテンツ化を自動で行えるソフトウェア。市販のハイビジョンビデオカメラを教室に固定設置して授業を撮影するだけで、その映像を基にソフトウェアが講義ビデオを自動編集し、講師の追尾やズーム、無音無動作時のカット、無音板書時の早送りなどの処理を行い、1つのまとまった講義コンテンツを編集者なしで自動生成するとしている。
浜学園では、新型インフルエンザで授業を欠席した生徒向け映像配信など、塾生向けの配信サービスで好評を得たこともあり、新サービスであるWebスクールを開始するに至った。一方で、講義ビデオの制作においては、講義を撮影する人員の確保が難しい、黒板や先生に追尾センサを取り付けるのが煩わしい、教室ごとに自動追尾カメラを取り付ける際のコストがかかる、講義を追尾収録した後の編集作業に手間がかかるなどコンテンツ制作上の問題もあったという。i-Collabo.AutoRecの導入により、こうした手間やコストが削減されるという。
浜学園では、i-Collabo.AutoRecを同サービスの映像制作、編集の中核と位置づけ、講義映像を高品質かつ安定的に供給できる運用体制を確立したとしている。Webスクールでは、年間合計で1200コマを超える講義映像の配信を予定。生徒が自宅のパソコンから都合の良い時間にネットワーク経由で、教室で実施された授業をそのまま視聴できるだけでなく、講師による教育相談など、きめ細かなフォローを受けられるとしている。
NECは、進学塾、予備校、大学などの教育機関における教育コンテンツ拡充への関心が高まっていることを受け、eラーニングソリューション「i-Collaboシリーズ」の提供を推進する予定という。