業務に適応した情報収集の実現にはメタデータを活用すべき
Webビジネスにおいて、いまや「Find-ability(情報の見つけやすさ)」は非常に重要視されており、Webの世界において検索機能はKSF(Key Success Factor:重要成功要因)となっている。そうしたFind-abilityを、企業ユーザーもイントラネットに求めるようになった。
WebにおけるFind-abilityを実現するアクセスメソッドとして、森氏は「タキソノミー(Taxonomy:階層化による分類)」「ファセットナビゲーション(Faceted Navigation:多視点化した分類)」「サーチリザルトナビゲーション(検索結果のダイナミックな分類)」の3つを紹介した。森氏は「業務に適応した情報収集を実現するには、こうしたFind-abilityの実現はもちろんのこと、それに加えてメタデータの活用がたいへん重要になります」と指摘する。
「ConceptBase V」が提供するFind-abilityの中でもユニークなのが「サーチリザルトナビゲーション」だ。これは、数多くの検索結果を2元表で表現する。たとえば縦軸を文書の内容で自動分類し、横軸を業務(基本的にメタデータを使用)で分類できる。表内の件数や各軸の項目を選択(クリック)して、結果を絞り込んで表示できる。検索結果を2元表に分類することで、どの業務の文書が不足しているかといった分析にも使える。
森氏はメタデータについて、「企業には、すでに十分なメタデータが存在しており、エンタープライズサーチのために、あらたまって考える必要はない」と説明する。広く利用されているリレーショナルデータベースであれば、表の「列」情報をメタデータとして活用できる。グループウェアを利用しているなら、文書フィールドがメタデータとして使える。営業日報であれば、報告者、顧客名、受注ステータスなどだ。Office文書であれば、プロパティ情報が活用できる。
「検索ツールを使うと、RDBや文書などデータの構造化/非構造化を意識することなく自由に統合的にアクセスすることができる。従来のようにデータベースの情報にアクセスする場合にも、デーブル構造を意識して、SQLを組んだり、Joinしたりといった、面倒な操作を必要としない。検索エンジンにメタデータを取り込んでおけば、簡単なアクセスで情報を取得できるようになる」(森氏)。