「コンプライアンス対応は、持続可能なプロセスの確立が重要」--SAPジャパンが内部統制支援を強化

田中好伸(編集部) 2006年05月25日 20時19分

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 「コンプライアンス(法令順守)への対応は、一時的な対応ではなく、持続可能なプロセスを確立することが求められている」――。SAPジャパンは5月24日、企業のコンプライアンス対応を広範囲に支援する「Governance Risk Compliance」(GRC)ソリューションを体系化、その第1弾として「Virsa Compliance Calibrator for SAP」(CC)の日本語版の販売を開始した。

Robert Enslin氏 「一時的ではなく、プロセスとして継続的な対応をすべき」と語るRobert Enslin氏

 現在の企業のIT部門は、2009年3月期から適用されると見られる日本版SOX法への対応を頭を悩ませているが、企業が対応すべき法律は同法以外にも、この4月から施行された会社法、個人情報保護法、不正競争防止法などさまざまだ。SAPジャパンが今回打ち出したGRCソリューションは、包括的にコンプライアンスに効率的に、低コストで対応するためのものだ。

 SAPジャパンで社長を務めるRobert Enslin氏は、「日本でも米国でも、コンプライアンス対応のコストは上昇し続けている。企業を取り巻く複数の法律に対応するためには、一時的に対応するのではなく、持続可能なプロセスの確立が求められている」と話す。

 同社が打ち出したGRCソリューションは、SAP Netweaverを基盤に、すべてのコンプライアンス対応で必要となる機能を提供する「基盤」と個々の法律で必要となる機能を持つ「アプリケーション」をシームレスに統合する製品群となる。またGRCソリューションでは、ガバナンスとリスクマネジメント、コンプライアンスは相互に関係するものとして継続的に管理できるように設計されている。

 本社のSAPではすでにGRCの専門部署が設立されており、SAPジャパンでも、対応する専門部署を2006年後半に向けて設立する予定としている。

 GRCソリューションの第1弾となるCCは、SAPアプリケーションのユーザー権限設定が適切なものかどうかを自動的にチェックすることで、ITを活用した内部統制強化で重要課題となる職務分掌(SoD)強化を、低コストで実現可能とするものだ。SoDは、たとえば取引の発注者と承認者が同一である場合、架空の仕入先を登録して不正送金するといったケースを防ぐために、内部統制では注目すべき課題となっている。

 CCは、SoDをコントロールするために、テンプレートとなる約300のチェックルールを格納するとともに、ユーザー企業独自のチェックルールを定義することができる。具体的には、たとえば、仕入先登録に関するトランザクションと支払処理に関するトランザクションなどのようにリスクのある業務の組み合わせをトランザクションレベルで事前定義、このリスクがあるとしたトランザクションの組み合わせに、同一のユーザーがアクセスしているかどうかをチェックする。

 SAPジャパンでは、今回のGRCソリューション体系化に合わせて、パートナー施策を強化する。パートナー企業の製品やサービスとSAP製品との連携を支援する。また監査法人などの内部統制実施担当企業に対して、SAP製ERPパッケージのシステムプロセス、管理レポート、関連する内部統制管理ツールの活用方法などを研修サービスとして提供する。さらに、文書管理ツールや解析ツール、他社製ERPなど、ユーザー企業で採用されている製品との連携を支援する。

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