3: Mandriva
Mandrivaは、ネットブックでも問題なく動作する、標準的なディストリビューションの1つだ。実際、Mandrivaは新興企業のGdiumと提携しており、同社は特別なバージョンのMandrivaをインストールしたネットブックを生産する予定になっている。このバージョンは、高速な起動プロセス、カスタマイズされた軽量なデスクトップ、すべての種類のメディアを再生できるひとそろいのコーデックを備えている。Acer Aspire Oneを使っている人は、いくつかの修正を加える必要がある。最初に修正するのは、/etc/modprob.confだ。次の行を追加する。
options snd-hda-intel model=acer-aspire
これを入れると、ヘッドフォンの端子を挿した際にネットブックのスピーカーをオフにできる。次の修正は、以下の行を/etc/rc.d/rc.localファイルに追加することだ。
/sbin/modprobe pciehp pciehp_force=1
これで、カードリーダーにカードが挿入された時に認識できるようになる。Eee PCでは、Mandriva Spring 2009をそのまま使うことができる。
4: Puppy Linux
Puppy Linuxはそもそも、もっとも軽量なLinuxディストリビューションの1つだ。軽いだけでなく高速であり、ネットブックに必要なものはすべて提供している。インストールしてみれば、Puppy Linuxの速さを体験して、変えて良かったと思うだろう。しかし、速さのために、システムの使いやすさを犠牲にしているわけではない。Pubbyは、ブラウザと電子メールのクライアントにはSeamonkey、エディタにはAbiword、画像編集にはXaraを備え、他にもモバイルコンピューティングに必要な多くの素晴らしいソフトウェアを持っている。Puppy Linuxは、インストール時にいくらかの設定が必要となる。もっとも重要なのは無線の設定だ。PuppyはそのままでもEee PCの無線機能をサポートしているが、接続を設定する必要がある。モジュールや他のパッケージを追加する必要はない。しかし、新しいユーザーにとっては、この設定があるという一点で、最適とは言えないかもしれない。
5: OpenSuSE 11
OpenSuSE 11は、もう1つのそのまま問題なく使える主要なディストリビューションだが、一部のネットブックでは無線を使えるようにするために少し手を加える必要がある。Eee PC 900では、次のRPMパッケージを追加する必要がある。
madwifi-kmp-default-ng madwifi-ng_r3366+ar5007
これで、無線も動くようになる。これらをUSBメモリに入れて、マシンに転送してインストールするのがいいだろう。
また、解像度を適切に設定し、3Dサポートを有効にするためには、xorg.confを修正する必要がある場合もある。このリストが増えていくのを見れば、私と同じ結論に達するはずだ。OpenSuSEはネットブック市場に確かな足がかりを築いているものの、気弱な人やLinuxを初めて使う人には向かない。インストール作業だけでさえ、新しいユーザーはXandrosに戻りたくなってしまうだろう。もしSuSEのいずれかのバージョンをネットブックにインストールしようとして頭を抱えているのであれば、SuSE Enterprise 11がプレインストールされたHP Mini Notebook 2140を買うという手段も残っている。そう、これはEnterprise版だ。
6: gOS Cloud
gOS Cloudはネットブックのために特別に作られたOSだ。このディストリビューションの背後にある考え方は、あなたのコンピュータを単なるウェブブラウザにしようというものだ。これは窮屈なものに見えるかもしれないが、全体としてのネットブックの目的を考えれば、ほとんどすべての仕事はブラウザでできることに気づくはずだ。gOSの入ったデバイスを使ったことがあれば、この概念がいかに実際にうまくいくか理解できるだろう。このバージョンのgOSでは、ウェブが使え、電子メールとチャットができる。これをGoogle Documentsなどのサービスと組み合わせれば、文書処理などにも使えることになる。残念ながらgOS Cloudはまだ一般には手に入らないが、まもなくリリースされる予定だ。各バージョンは特定のネットブック向けのものとしてリリースされるので、インストール作業は簡単なものになるはずだ。
