3．完全なIT管理機能
IT部門がBlackBerryを気に入っている理由は、長期に渡って利用してきており、統制も容易であるためだと思ってしまいがちである。また、RIMがハードウェアやソフトウェア、バックエンドのプラットフォームを開発する際に、CIOたちの要求を取り入れ、彼らが進んで購入するものを作るための努力を惜しまなかったということも事実である。とは言うものの、IT部門がBlackBerryを気に入っているのは、標準化や従業員への配備が簡単に行え、遠隔地からのトラブル対応が容易であり、さらには紛失時の情報削除も迅速に行えるためなのである。
iPhoneやAndroid端末、Windows Mobile、その他のプラットフォームにも同様の機能を提供するサードパーティーのソリューションがあるというものの、BlackBerryの場合には、そういった機能がハードウェアレベルで提供されていたり、5〜10年にも渡って実績を上げてきたパートナー企業によって提供されていたりするのである。
4．エンタープライズソフトウェアとの統合
BlackBerryがエンタープライズ市場で揺るぎない地位を築いている最大の理由としては、上述した1番とともに、企業のビジネスプロセスや既存システムとBlackBerryを効果的に連携させるシステムの構築が可能になっているという点を挙げることもできる。また、OracleやIBMといった企業が同社のミドルウェアやビジネスソフトウェアとBlackBerryを連携させるための機能を提供していることも、RIMにとっては大きな助けとなっている。
このことは、病院やメーカー、販売企業、政府といったあらゆる種類のエンタープライズがBlackBerryをプロフェッショナルや現場の担当者に持たせ、彼らがいつでも、どこからでもデータの入力やデータへのアクセスを行えるようにできるということを意味している。ちなみにRIMでは、BlackBerryをソリューションの一部として用いることで効率を最大限に高めたり、コストの大幅削減を実現したり、最高のサービスを実現した企業に対して、その成果を称える表彰プログラムを実施しており、WES 2010ではその表彰式も執り行われた。こういった企業によるBlackBerryの活用事例は、RIMの想像を超えた素晴らしいものとなっている。
