クラウドへの取り組みではパートナーに注文も
オンデマンド(クラウド)分野では、営業向けコラボツール「Sales OnDemand」を発表したほか、9カ国で展開中の「Business ByDesign」もスポットがあたった。Sales OnDemandは人中心のデザインなどを特徴とし、「単なるSFAではない。SNSの要素を取り入れた画期的な製品になった」と自信を見せる。
Business ByDesignは今年、目標を達成できる見込みというが、日本市場への投入時期は「未定」とのこと。まずは英語圏、スペイン語圏、中国語圏をターゲットとしているという。
「パートナーからの反発を感じているか?」との質問には、「Business ByDesignのパートナーモデルは、どうやって付加価値を与えていくか」との回答。
「Business ByDesignを導入する顧客は、全体をアウトソースしたいと思っている。サービス、新しいアプリケーション、モビリティなど、価値を付加するチャンスがあるし、顧客もそれを望んでいる」
このような付加価値市場は今後「大規模になる」と成長を予想する一方で、一部のパートナーにとっては意識面で変わる必要があるかもしれないと見る。「現実を認識し、違う方法でビジネスをする必要がある」とEnslin氏は言う。
モバイル分野では日本市場に期待
モビリティはインメモリと同様、新しい取り組みになる。買収したSybaseの技術が中心となり、「パイプラインから見て、強い需要があることがわかる」とやはり自信を見せる。
Enslin氏はここでも日本市場に期待している。
「日本はモバイルインフラがしっかりしており、モバイル決済など高度な利用も進んでいるので、受け入れが早いのでは」とEnslin氏。
「Sybaseのソリューションを統合し、通信事業者側、端末メーカー側と協業していく。これにより、いままでとはまったく違うビジネスの方法を可能にする」
Sybaseとはまた、Sybaseのデータベース「Adaptive Server Enterprise(ASE)」上でSAPのERPを動作させる計画も発表している。これも日本市場で提供予定だという。