戦略的にポートフォリオを、戦術的にプロジェクトを管理するサイフォーマが日本参入 - (page 2)

聞き手・構成=田中好伸 (編集部) 文=吉澤亨史

2011-11-18 11:00

――提供する製品「Sciforma 4.0」はどういったものですか。

 プロジェクトやポートフォリオの管理者の頭を毎日悩ませているのは、さまざまな問題だと思います。たとえひとつひとつの問題は小さくても、その数が大量であるため複雑化しています。

 Sciforma 4.0は、そういった課題に対応するものです。具体的には、下記のような疑問に答えるものとなっています。

  • 正しいプロジェクトを正しく選択しているか
  • 現状のビジネスの概要を可視化できないか しかも、動画のように継続して可視化できないか
  • 定量的と定性的、両方の基準を持って、それをベースとした優先順位付けができないか
  • What if解析の結果をすぐに見ることができないか
  • 予算が効率的な使われ方をしているか
  • 現状のプロジェクトを止められるか
  • 最も重要なリソースを最も重要なプロジェクトに貼り付けているか
  • 優先順位付けを正しく行うためのメソドロジやプロセスが定義されているかどうか

 サイフォーマでは、こういった課題を解決するためには3つの要素を組み合わせる必要があると考えました。正しいプロジェクトを選択し実行できているかという「戦略的な観点」、何ができるのか、実現できる能力についての「機能的あるいは運用的な観点」、そしてプロジェクトに対し実際に行う「実行、実現の観点」――という3つの観点です。

 この3つの要素をきれいに重ねることが非常に重要で、そのためにサイフォーマではコラボレーションやコミュニケーションに役立つツールを提供しています。これがあるかないかで、プロジェクトの成否に大きく影響します。そしてこの3つの観点のベクトルを合わせることが企業の競争力になるのです。

 3つのベクトルを合わせるためには、効率が重要なポイントとなります。課題を解決するためのツールも、プロジェクトに関わるメンバーやマネージャーなど、誰にとっても使い勝手がいいことが大切です。サイフォーマは“必要なときに必要なものを”を第一としており、Sciforma 4.0も使い勝手がよく、新たなコード開発を一切することなく課題の99%に対応できる、非常に広範囲にわたる製品となっています。その画面も、ワークスペースを中心にツールやメソドロジ、オンラインヘルプを用意し、オンラインデータも参照できるようになっています。これまで多くの業界と仕事を進めていく中で使い勝手も改善され、誰にでも使いやすくなっています。

 Sciforma 4.0のもうひとつの特徴として「Agnostic」が挙げられます。宗教的な言葉ですが「中立的」「選ばない」といった意味があります。つまり、プラットフォームを選ばないという考え方です。Windows、Mac、LinuxといったOS、Oracle Database、SQL Server、IBM DB2といったデータベースに幅広く対応しており、プラットフォームを選びません。

 ワークスペースのメソドロジを選ばないことも特徴です。アジャイル、PMBOK(Project Management Body of Knowledge)、R&Dで使われる(アイデア収集から製品企画、フィージビリティ調査など段階ごとに分けて開発する手法の)フェーズゲート、(制約条件理論に基づいて全体最適化の観点から開発するプロジェクト管理手法の)クリティカルチューンなど、メソッドも選ばないのです。

 異なるメソドロジが平行して存在していても問題ありません。たとえば、R&Dをフェーズゲート、生産をクリティカルチェーン、ITがアジャイルでもSciforma 4.0は自然な形でミックスできます。

 配信形態を選ばないことも特徴です。オンプレミス、SaaS、ホスティングで提供することが可能なため価格競争力があり、SaaSからオンプレミスなど提供形態間で移行することも可能です。スモールスタートが可能で、異なる提供形態への移行も容易であることは、大きな差別化要因になると思います。さらにエンタープライズ製品であり、グローバル企業向けですので通貨や言語もマルチに対応します。

 少ない導入コストで始められるので投資対効果(ROI)が大きいこともメリットです。まず利用していただければ、効率の良さと使い勝手の良さから必ず利用を拡大してもらえると信じています。お客様との密接な関係から生まれた製品であり、高い導入効果が得られることを事例で確認してほしいと思います。

――導入事例でITとNPDIの割合が均等というのには、いささか驚きました。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

マイナンバーカードの利用状況を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]