富士通は8月15日、COBOLやPL/Iで記述された既存アプリケーションの業務ロジックを日本語設計書に変換するサービス「設計書化モダナイゼーションサービス」の販売を開始した。価格は個別見積もり。グループの富士通アドバンストソリューションズ(FASOL)が開発した。
企業で活用されている既存のアプリケーション、特にCOBOLやPL/Iといった言語で記述されているアプリケーションは長い間稼働しているが、再構築する際に、アプリケーションの設計仕様がドキュメント化されていなかったり、仮に設計書があったとしても、稼働しているアプリケーションと一致してなかったりなどの課題を抱えている。言語を理解できる要員が少ないといった課題も存在する。
今回の設計書化モダナイゼーションサービスは、変換した日本語設計書からJavaソースを生成して、動作テストを実行する。短期間かつ低コストでユーザー企業の業務システムの再構築を支援できるとメリットを説明する。

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設計仕様がドキュメント化されていなかったり、長年利用してきたために複雑化してしまった既存のアプリケーションでも、定型化した日本語の設計書に変換することで、どのような仕様で構成されているかなど理解がしやすくなり、保守性が向上したりといったメリットを獲得できると説明。設計者に依存しがちだった既存アプリケーションへの機能追加や変更を、設計書で管理できるようになり、将来にわたって保守の効率化やコスト低減に貢献できるという。
日本語設計書に変換した後で、FASOLの業務開発支援ツール「InterDevelop」シリーズを活用してJavaソースを生成する。日本語設計書からJavaソースの動作テスト項目の候補を自動で抽出して、テスト仕様書を作成、その仕様書での単体テストも実行する。InterDevelopは、FASOLの業務アプリケーション開発ツール「BAGLES」の基本機能を中核にしている。
今回の設計書化モダナイゼーションサービスは、既存アプリケーションをもとに新しいシステムを作り出す「APMモダナイゼーション for Cloud」の一環として提供する。