全盛期を過ぎても生き残り続ける10の開発テクノロジ

Justin James (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2012-07-06 07:30

 新たなテクノロジが次々と登場し、ITの発展に寄与し続けている一方で、しぶとく生き残り続けるシステムやプログラミング言語というものが存在する。そこで本記事では、今後もしばらくは残り続けるであろうこういったテクノロジを10個紹介する。

 ソフトウェア開発の世界では、まるで皮肉のようにも感じられる奇妙なことが起こっている。この世界では目まぐるしくテクノロジが変化するため、開発者は常に新しいことを学び、自らの価値を保ち続ける必要がある。その一方で、既存のプロジェクトやプログラムは簡単にリプレースできないため、何十年にも渡って保守され続けるシステムもある。こういったシステムは少しずつ書き換えられ、元の面影を失ったとしても、いつまでもリプレースされることはない。本記事で紹介している10のテクノロジは、全盛期を過ぎたとしてもずっとソフトウェア開発者に使われ続けていくものである。

#1:COBOL

 COBOLはさまざまな場所で使用されており、今後も使用され続けるだろう。銀行や保険会社といったミッションクリティカルなシステムでは膨大な量のCOBOLプログラムが現役で活躍しており、大量のデータを処理している。こういったシステムの多くは今後もリプレースされることなく、(数百年は無理としても)何十年にも渡って使われていくだろう。

#2:VBA

 VBAやVBScript、VB6(これらのテクノロジはすべて関連している)を使用したシステムの多くは、もはや時代遅れのものになっている。とは言うものの、VBAはいまだに「Microsoft Office」製品のマクロ言語となっているため、多くの人々はこの言語を手放すことができない状態になっている。VBAを使っていると、うっとうしく感じられる(例えば、特定の値がコレクション中に存在しているかどうかをチェックする手段が用意されていない)ものの、Microsoftが何らかの代替手段を用意しない限り、この言語はしばらく生き残ることになるだろう。

#3:.NETのWindowsフォーム

 Microsoftが.NETを世に送り出したことで、開発者たちはWindowsアプリケーションの開発にWindowsフォームを使用するようになった。WindowsフォームはWin32 APIをラップすることで使いやすくしたものであるため、VB6やMFCを使ってきた開発者にとってすぐに馴染むことができたわけだ。しかしMicrosoftは、彼らのことなどお構いなしにWindowsフォームをXAMLで置き換えようとしている。はじめはSilverlightやWindows Presentation Foundation(WPF)で、そして今ではMetroだ。.NETの急速な普及と歩調を合わせ、膨大な量のWindowsフォームアプリケーションが開発された。これらは、巷のVB6アプリケーションのように長きに渡って保守されていくことになるはずだ。

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