「iOS 8」対応で開発者が懸念する5つのこと

Adrian Kingsley-Hughes (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2014-09-16 06:00

 「iOS 8」が米国時間9月17日に提供開始される。数週間で、このOSは世の中の「iPhone」と「iPad」の大多数で稼働することになるだろう。開発者は急ぎ準備を進めていなければならないということだ。

 しかし、iOS 8は「iOS 7」から大きく変わっており、さまざまな新機能が提供されることになる。そのため、アプリパフォーマンス管理ソリューションを手がけるCrittercismの最高経営責任者(CEO)であるAndrew Levy氏によると、この新しいリリースは開発者に不安を抱かせているという。

 Levy氏は、特に懸念される5つの問題を挙げた。

カスタマイズ機能と柔軟性の拡大

 iOS 8には新しいAPIが4000あり、これは開発者にとっては、初期開発とテスト段階だけでなく、リリース後にも間違いなく頭痛の種になるものだ。

クラウドへの依存度の高まり

 iOSの新機能の多くが、「iCloud」との接続、ネットワーク、同期といった機能に頼っている。これは、クラウドサービスの信頼性がさらに求められるようになるだけでなく、パフォーマンスの最適化について考慮する必要があることも意味している。

「モノのインターネット」(IoT)のサポート

 「HomeKit」と「HealthKit」の両方が追加されたことで、iOS 8を搭載したiPhoneとiPadは、これまでになく多くのデバイスに接続することが予想される。iPhoneやiPadに接続するデバイスから、そのデバイスとやりとりするアプリにいたるまで、すべてがシームレスでなければならない。

新しいデバイスのサポート

 iPhoneが新しくなったということは、アプリ開発者は、新しいOSだけでなくデバイスの機能も十分に活用したアプリをリリースするための競争に身を置くことを意味する。

新プログラミング言語「Swift」

「Cocoa」および「Cocoa Touch」向けのAppleの新プログラミング言語Swiftは、9日にバージョン1.0がゴールデンマスター(GM)版に到達した。新しいプログラミング言語はいつもそうだが、開発者は、それがもたらす複雑性に慣れ、適応する必要があるだろう。

 これらの中で開発者が対処できない問題はないものの、いったんリリースされたiOS 8が広がる速度を考えれば(これまでのデータから考えると、数週間で約6割のデバイスに広がると予想される)、開発者は素早く行動し、自らのアプリの問題に対処する必要がある。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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