ITプロジェクトの承認を勝ち取るには?--5つのベストプラクティス - (page 3)

Mark Samuels (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2015-01-23 06:00

 同氏は「IT部門を率いるには、収支に実質的な影響を与えられるような、画期的なイノベーションやプロセス改善を見つけ出す才覚を持つ必要がある」と語っている。

 「優れた投資とは、現在のシステムやプロセスに対して、受け入れられる期間内で具体的かつ測定可能な影響を与えるものだ」(Reed氏)

 Reed氏は、IT部門の責任者に課される仕事の少なくとも半分は利害関係者の管理だと述べている。プロジェクトのゴーサインを得ようとするCIOであれば、変革に向けた自らのアイデアが長期的な利点をもたらせることを示せるようになるべきなのだ。

 同氏は「ゴーサインを得る最善の方法が、新たなテクノロジや新たなプロジェクトによって現実的に定量化可能な条件で実現できる利点を業務部門に理解させることなのは間違いない」と語っている。

 「成功をどのように測るのかという明確な尺度を与えれば、プロジェクトと業務部門の双方を同時に前進させられるようになる」(Reed氏)

創造的なアイデアに対する上位の支援者を見つける

 自動車販売店網TrustFordの会計監査役であるJonathan Pilbrow氏は、テクノロジプロジェクトのアイデアを売り込もうと考えている人間には計画が必要だと述べている。

 同氏は「自信を持つ必要があるとともに、語りかける相手のことと語りかける理由をはっきりと理解しておかなければならない。適切な相手に語りかけることが必要不可欠なのだ」と述べている。

 Pilbrow氏は、いったん適切な相手を見つけたのであれば、アイデアを売り込む新たな方法を考察するよう同僚に奨励している。同氏は、組織に対するより深い分析を導入するための自らの試みに言及しながら「創造的になる必要がある」と語っている。

 「業務部門の投資を必要とした際には、起こそうとしている変革が実際にどのような利点を業務部門に与えるのかを見せるために、一層の努力をした」(Pilbrow氏)

 Pilbrow氏はTrustFordの金融担当幹部の下で仕事をしており、IT部門における計画が脇道にそれないよう、定期的な会話を絶やさないようにしている。同氏によると、その金融担当幹部はプロジェクトの支援者としての役割を担っており、同氏とその同僚が業務に対する長期的な計画を提示できるようにしてくれているという。

 Pilbrow氏は「ここは情報を必要とする業界であり、チームは常に何かより優れたものを調達しようとしているという点で、われわれは幸運だ」と語った。また、同氏は現在ダッシュボード形式のアナリティクスの導入方法を検討している点に言及し、「業務の意思決定プロセスを改善するために、どのような支援が可能かを検討することこそ、前に進む方法だ」と付け加えた。

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