日本オラクルは1月26日、クラウド型の基幹業務システム(ERP)「Oracle ERP Cloud」の本格展開を開始すると発表した。クラウド型アプリケーションのラインアップを拡充。国内企業3社が同製品の導入を決めたことも併せて発表した。急速な事業拡大やグローバル進出を加速する企業の基幹業務システムの強化を支援するとしている。
ERP Cloudのコンセプトは「先進的ビジネス」「先進的クラウド」「実践的手法」。ラインアップは、グローバルで発生する債権から入金、債務から支払い、日次処理、決算などの会計業務全般の機能を包括的に提供する「Oracle Financials Cloud」、グローバルな購買活動におけるコスト削減を支援する「Oracle Procurement Cloud」、プロジェクトの収益性や人員、資源配分をグローバルに可視化し管理する「Oracle Project Portfolio Management Cloud」としている。
同社では、中堅企業から大手企業、または日本法人で海外拠点を保有するグローバル企業を対象として「業務機能の一部のクラウド活用」「オンプレミスとクラウドのハイブリッドでの活用」「クラウドですべての業務のシステムを運用」の3つの施策で同製品を展開していく。
本格展開に際し、ERP Cloudの導入を検討している企業に向けて、新たに短期導入サービス「Oracle ERP Cloud Standard Pack」を提供する。これは、日本オラクルのコンサルティングサービスにおけるERPシステムのノウハウを集め、事前に定義された標準的な業務プロセスやフロー、設定テンプレートを活用する導入支援サービス。
システム導入時の顧客の作業負担を軽減し、短期間でコストを抑えたシステム導入を可能にするとしている。
今回、ERP Cloudの導入を決定した3社は、東京・千代田区のイデア・コンサルティング、新潟・長岡市のNS・コンピュータサービス、大阪・大阪市のサンテック。いずれも2014年11月に採用したとのこと。