独立行政法人情報処理推進機構(IPA)技術本部 セキュリティセンターは1月25日、2015年第4四半期(10月~12月)のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況および相談状況について公表した。
それによると、今四半期は不正プログラムの検出数が12万019個となり、前四半期(7~9月)の5万8412個から倍以上に増えている。
不正プログラム検出数の推移(IPA提供)
今四半期に最も多く検出された不正プログラムはDownloaderで、検出数は全体の約48.3%を占め、前四半期の2万650個に比べ約2.8倍となる5万7932個となっている。また、今四半期に最も検出数増加の割合が多かったのはBancosで、前四半期の488個に比べ約14.1倍の6903個となった。一方、Backdoorは2015年第2四半期(4~6月)から検出数の減少傾向が続いている。
一方、ウイルスは今四半期の届出件数564件(うちウイルス感染被害があった届出は2件)で、検出数は2080個となり、第3四半期の3770個、第2四半期の1万3683個から大きく減少している。
また2015年通年でみると、ウイルス届出件数は前年の5014件より2056件(約41.0%)少ない2958件、検出数は前年の8万3028個より5万5457個(約66.8%)少ない2万7571個、不正プログラム検出数は前年の38万625個より4万2889個(約11.3%)少ない33万7736個と、いずれにおいても減少傾向となっている。
今四半期のウイルスおよび不正プログラムの検出経路については、過去の傾向と同じく、「ダウンロードファイル」の割合が最も多く全体の約89.5%を占め、次いで「不明・その他」が約8.7%となった。一方、「メール」は第2四半期以降、減少傾向にある。
ウイルスおよび不正プログラム検出数の推移(検出経路別) (IPA提供)