Google Cloudは、ロサンゼルスに新リージョンを開設する計画を明らかにするとともに、マネージドファイルストレージサービス「Cloud Filestore」について発表した。また、大容量データを移送するためのアプライアンス「Transfer Appliance」の一般提供を米国で開始したことも発表した。
GoogleのTransfer Appliance
こうした動きは、メディア企業やコンテンツ作成者との作業が多い大企業をターゲットとした取り組みとなる。
Googleが発表したCloud Filestoreは、CGI画像をレンダリングし、大容量ファイルを効率的に移動させる必要のある映画スタジオや制作スタジオ向けに便利なものとなるだろう。
Cloud Filestoreを利用して、顧客は「Google Compute Engine」と「Kubernetes Engine」のインスタンスでマネージドのネットワークアタッチドストレージ(NAS)を設定できる。FilestoreはGoogle Cloud Platformコンソールでストレージオプションとして提供される。
Google Cloudでプロダクトマネジメント担当ディレクターを務めるDominic Preuss氏は、ロサンゼルスへの拡大は主に低遅延でデータを扱いたい顧客のニーズから実現したものだと述べた。Preuss氏によると、メディアやエンターテインメントはGoogle Cloud Platformにとって重要な業界だという。
Cloud Filestoreは、Gバイトあたりの月額料金が30セントの「Premium」ティア、同20セントの「Standard」ティアを提供する。Premiumのインスタンスのスループットは、インスタンスのキャパシティに関係なく、最大で毎秒700Mバイト、3万IOPSを提供できる。Googleの狙いは、映像のレンダリング向けにクラウドの選択肢を提供することだ。そうした作業では通常、オンプレミスのハードウェア、ファイル、ソフトウェアが使用されることが多い。
Transfer Applianceは米国で一般提供が開始されるとともに、新機能も提供されている。顧客は約1年、Transfer Applianceを利用しており、Google Cloudはフィードバックを得られたという。
Transfer Applianceは、非圧縮時で100テラバイト、または480テラバイトの2種類のストレージ容量が用意されている(圧縮時で最大200テラバイト、または1ペタバイト)。100テラバイトモデルの料金は300ドル、480テラバイトモデルでは1800ドルで、いずれも配送料がかかる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。