Microsoftの関係者は、「Microsoft Azure」やそのほかのクラウドサービスの需要についていけるように、クラウド容量の増強に取り組んでいると繰り返し述べてきた。また同社は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ファーストレスポンダー、医療関係者や最前線で業務を行う人々のニーズを優先している。さらに、「Office 365」の必須でない一部サービスを調整するなど、全体的なパフォーマンスの維持に努めている。Microsoftは米国時間4月23日、同社がクラウドの需要に対応すべく講じている、さらなる措置について明らかにした。
Microsoftは、「Business continuity with Azure(Azureによる事業継続性)」というブログ記事で、同社が世界各地に展開しているデータセンターのフットプリントを拡大する以外にも、いくつかの取り組みを行っていると述べた。
Microsoftは、容量の需要を管理する1つの手段として、「Azureの新規サブスクリプションで、リソースに対する一時的な制限を設けている」。また、Azureの各アカウントは、「利用可能なサービスのクォータが定義されている」ため、既存ユーザーは制限を受けることはないとしている。
しかし、筆者が以前述べたように、Azureの既存ユーザーが一部のリージョンで容量の上限に達してしまうという問題は、新型コロナウイルスの影響で在宅勤務をする人が増える前から米国や欧州の一部で報告されていた。
筆者は、既存ユーザーが制限を受けないというMicrosoftの発表は、リザーブドインスタンスを有しているユーザーを指しているのか尋ねたが、現時点で同社から回答は得られていない。
Microsoftはブログ記事で、同社のクラウドサービス、とりわけビデオ会議ツール「Microsoft Teams」の需要に対応できるよう、さまざまな対策を講じていると述べた。Azureユーザーの容量ニーズを「圧迫することなく」、Teamsの需要増を管理できるよう、Teamsアーキテクチャーの最適化と負荷分散を実施する、制約に直面している特定リージョンでサーバーの容量を増強する、新規の無料、特典サブスクリプションなどの制限をいくつかのリージョンで解除する、Azureの需要モデルを改善し、将来の需要予測を強化するといった対応を行っているとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。