シスコシステムズ(シスコ)が中小企業向け事業において新たな戦略を発表した。注目されるのは、新サービスにおけるパートナー企業の顔ぶれだ。同事業に対するパートナーの強い期待感がうかがえる。
「Cisco Start」から「Cisco Designed」へリブランディング
シスコシステムズ専務執行役員パートナー事業統括の大中裕士氏
「リブランディングの新サービスで中小企業のデジタル変革(DX)をしっかりと支援していきたい」――。シスコが先頃、オンライン形式で開いた中小企業向け事業における新戦略の発表会見で、同社専務執行役員でパートナー事業を統括する大中裕士氏はこう強調した(写真1)。
シスコが発表した新戦略は、日本市場で独自に展開してきた中小企業向けブランド「Cisco Start」をグローバルで展開する「Cisco Designed」ブランドに刷新し、DXの支援や、クラウドマネージドソリューションへのフォーカス、パートナーとの緊密な連携によるマネージドサービスの展開を強化するといったものだ。
Cisco Designedへのブランド刷新は、中小企業へのコミットメントを高める米Cisco Systemsのグローバル戦略の一環で、中小企業に向けての展開をさらに強化し、パートナーとともに急速に進むDXを支援することを意図している。
会見の詳しい内容については関連記事をご覧いただくとして、ここでは発表の重要なポイントであるパートナーとの連携に焦点を当てたい。
シスコは今回の発表文で、この点について次のように説明している。
「製品の導入や保守サービスの枠を超え、クラウドマネージドソリューションを最大限生かした包括的な運用サービス、継続的なライフサイクルサポート、月額サブスクリプションを含む柔軟な提供形態など、ユーザーにとって必要となる仕組みを全国に渡るパートナーとともにマネージドサービスとして展開していく」
さらに、こう続けた。
「パートナーごとに最適化されたマネージドサービスを通し、中小企業の成功に欠くことのできないDXのためのITインフラやツールを包括的に提供する。シスコはそれぞれのユーザーにとって最も信頼されるパートナーこそが、DXを進める上で大変重要な存在であると確信している」