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シスコ、中小企業向けブランド「Start」を「Designed」に刷新--日本発からグローバルへ

渡邉利和

2020-06-29 10:00

 シスコシステムズは6月26日、日本市場で独自に展開してきた中小企業向けブランド「Cisco Start」をグローバルで展開するブランド「Cisco Designed」に刷新すると発表した。デジタル変革(DX)の支援やクラウドマネージドソリューションへのフォーカス、パートナーとの緊密な連携によるマネージドサービスの展開を強化していく。

Cisco Designedのロゴと概要
Cisco Designedのロゴと概要

 Cisco Startは2015年9月に日本独自の中小企業向けブランドとして発表されたもので、日本における中小企業の要望を満たした製品開発、サポート体制の構築などを中核とした取り組みとして、当初はルーター(Cisco 841M Jシリーズ)、スイッチ(Cisco Small Business 110/300シリーズ)、無線LAN(Cisco Aironet 1700/1800シリーズ)、セキュリティ(Cisco ASA5506-X)で構成されていた。

 その後、日本で好評を得たことでこの取り組みがアジア太平洋(APAC)地域に広がっており、さらにはグローバルでの取り組みとして2019年11月に開催されたCisco Partner Summitで、同社の中小企業への取り組み強化の一環として「Cisco Designed for Business」が発表されている。今回の国内でのブランド刷新は、日本独自の取り組みとして始まったCisco Startがグローバルでの取り組みに“格上げ”される一方で名称も変更になったという形だ。

 まず、Cisco Designedの全体戦略について説明した専務執行役員 パートナー事業統括の大中裕士氏は、先行したCisco Startの国内実績について「約20万社のユーザー企業を獲得した」と紹介した上で、Cisco Designedでは「25~250任くらいの企業をボリュームターゲットと定め、クラウド管理型ソリューションにフォーカスする」と語った。

 なお、Cisco Designedではパートナーと連携したマネージドサービス型のソリューション提供が強く意識されており、マネージドサービスプロバイダー向けに提供していた「CMSP(Cloud and Managed Services Program)」において、新たにCisco Designedに対応したCMSP Expressが新設された。例えば、Merakiに特化したMSPやWebexに特化したMSPなどが市場に早く登場するよう後押しするためのプログラムという。

 背景には「ネットワークシステムの“所有”から“利用”への変化を推進していく」という考えがあり、以前から中小企業向けのビジネスに強みを持つパートナー企業9社が「Cisco Designed パートナー」として公表されている。

マネージドサービスパートナープログラム(CMSP)の概要
マネージドサービスパートナープログラム(CMSP)の概要

 続いて、APJCアーキテクチャー セールス ビジネス開発担当の中元聡氏は、Cisco Designedのポートフォリオ戦略について説明した。「コネクト」「コンピューティング」「コラボレーション」「セキュリティ」の4分野で構成され、中小企業向けに“厳選された製品とサービス”を提供するという。「Cisco Designedには、クラウドマネージドをフォーカスに、中小企業に向けてデジタル変革を促進するシスコ製品が組み込まれている」と紹介した。

Cisco Designedに含まれるポートフォリオ
Cisco Designedに含まれるポートフォリオ

 最後に、マーケティング本部 部長の水谷雄彦氏は、Cisco Designedのマーケティング戦略について説明。「ブランディング」「ユーザーエクスペリエンス」「プロモーション」の3つの軸で推進していくとした。なお、同氏は今回のブランド刷新について、元々Cisco Startを開始した際もグローバルのブランド戦略を担当するチームと連携して、戦略に沿った形で展開したという経緯を紹介した。

 その上で、「Cisco Startのときは“ここから始めていただく”という意味も込めて、“Simple”“Smart”“Secure”という形で展開した。ただ始めるというだけではなく、そこから運用/構築して展開し、“IT化”だけではなく“IT活用”や“デジタル化”というところにも進んでいただきたい」(水谷氏)という意図を込めたとした。

 今後の目標について大中氏は「国内の中小企業約170万社のうち、現在は10%強がユーザーになる。これを1~2年で30%、約50万社にすることで“一気にキャズムを超える”ことを目指す」とした。

 国内ではこれまで約5年を費やして認知拡大に取り組み、市場にも定着してきた感のある“Start”というブランドを変更することになったのは残念な面もあるだろうが、日本発の取り組みがグローバルに認められたという点をもって良しとすべきなのだろう。

 なお、今回のブランド刷新に合わせて同社としてのエンタープライズ向けと中小企業向けの取り組みの違いが整理され、エンタープライズ向けは「カスタムメイド/個別構築型」、中小企業は「クラウド/マネージドサービス型」と明確化された形になっている。

 今回公表されたパートナーは、ダイワボウ情報システム、富士通マーケティング、北陸通信ネットワーク、KDDIまとめてオフィス、東日本電信電話、西日本電信電話、大塚商会、オプテージ、リコージャパン(英文社名アルファベット順)の9社。

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