IBMは米国時間7月8日、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を専門とするブラジルのソフトウェアプロバイダー、WDG Automationを買収すると発表した。
2020年第3四半期に買収を完了する予定としており、諸条件については明らかにしていない。
IBMは、WDG Automation(正式名称WDG Soluções Em Sistemas E Automação De Processos LTDA)の獲得で、IBMのポートフォリオ全体へのRPAの組み込みが可能になると説明している。IBM Servicesは、顧客のデジタル変革の取り組みやアナリティクス、人工知能(AI)などの分野でWDG Automationを活用していく。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行により、自動化の必要性が高まる中、IBMがArvind Krishna氏の最高経営責任者(CEO)就任後すみやかにRPAベンダーを買収するとの予測も出るなど、RPA分野での動きは注目されていた。Krishna氏自身も、あらゆる企業がAIを中心に展開していくことになると予測していた。RPAベンダー大手といえばBlue Prism、Automation Anywhere、Pegasystemsなどだが、ソフトウェア業界最大手は各社とも、より小さな会社の買収を開始している。例えば、Microsoftは5月にSoftomotiveを買収、SAPは2018年にContextor SASを、Appianは2020年6月にNovayre Solutions SLを買収している。
WDG Automationのポートフォリオには、RPA、自動化、自動音声応答(IVR)、チャットボット、およびIT部門の人的サポートを必要としない自動化技術などが含まれており、IBMは、この買収により現在の自動化機能の一層の強化が期待されると説明している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。