MicrosoftとCitrix Systemsは20年以上にわたってパートナー関係にある。そしてMicrosoftは米国時間7月14日、同社のパートナー向けに開催する世界規模の年次カンファレンス「Inspire」を1週間後に控え、Citrixとの継続的な関係についての最新情報を発表した。
今回の発表には、まったく新しい内容が多数含まれているというわけではない。Citrixは既に、「Microsoft Azure」を推奨クラウドプラットフォームにしようとしてきた。また両社は以前、Citrixのさまざまな製品をMicrosoftの「Azure」や「Windows Virtual Desktop」(WVD)サービスとより緊密に統合する計画について話し合っている。Microsoftによると、この複数年にわたる契約は、長期に及ぶ戦略的なパートナーシップをベースに拡大させたものとなる。この契約の下、Microsoftは「Citrix Workspace」を推奨デジタルワークスペースソリューションとして選定し、CitrixはMicrosoft Azureを推奨クラウドプラットフォームとして選択するとしている。
両社は同日、オンプレミスのCitrixの顧客の環境をAzure環境へと迅速に移行するために、共同のツールやサービスを提供していくとした。両社によると、「Citrix Workspace」や「Citrix SD-WAN」、Azure、「Microsoft 365」から成る共同製品を網羅する「コネクテッドロードマップ」を作り上げるという。これらの共同製品は、「Azure Marketplace」やチャネルパートナーを介して、それぞれの直販部門経由で販売される予定だ。
今回の発表で最も興味深いのは、プレスリリースに記されている「CitrixとMicrosoftの両社は、顧客の業務要求を満足させるうえで必要な代替となる選択肢をサポートするという、長期にわたって維持してきたポリシーを今後も維持していく」という文言だ。Microsoftのパートナー関連の発表のほとんどでは、Azureが「推奨」クラウドとされており、推奨は「必須」を意味しているわけではないとまでは言及されていない。
Citrix Workspaceと「Citrix Networking」は、Azureの他にも「Amazon Web Services」(AWS)や「Google Cloud Platform」(GCP)でも利用可能となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。