2021年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。
セールスフォース・ドットコム 代表取締役会長 兼 社長 小出伸一氏
謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
セールスフォース・ドットコム 代表取締役会長 兼 社長 小出伸一氏(出典:セールスフォース・ドットコム)
2020年はパンデミックという予期せぬ事態が起こり、人々の生活、ビジネス環境、そして社会が一変した1年でした。また、誰もが経験したことがない事態の中で、安全と経済の両立の難しさ、またテクノロジーの価値が問われた年でもありました。
新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの企業ではデジタルトランスフォーメーション(DX)が突如「本番」を迎えました。通常であれば何年もかかるような変化が1年弱で一気に起こり、あらゆる分野におけるデジタルシフトが加速した結果、デジタルとリアルが融合する世界へ急速に移行しています。
このような環境を受け、2021年は企業がお客さまとの関係構築においてイノベーションを起こす1年になると思います。DXの本質は効率化や生産性の向上にとどまらず、お客さま一人ひとりをより理解し、深くつながることを可能にすることです。企業がお客さまに選ばれ続けるためには、一人ひとりに最高の体験を提供し、信頼関係を築く必要があります。いかにお客さまに寄り添ったデータドリブン経営を実践していくかが、企業の成功に不可欠な要素となるでしょう。われわれはテクノロジー企業として変革を実現し、皆さまの成功を支援できるよう努めてまいります。
われわれは1999年の創業当初から、「ビジネスは社会を変えるための最良のプラットフォーム」という信念のもと、事業を行ってきました。2021年も引き続き、ビジネスと社会貢献を統合したアプローチ「1-1-1モデル」に基づき、従業員のボランティア活動や製品の無償提供などを行うことで、より良い社会の実現に貢献してまいります。
今、日本社会はデジタルとリアルがシームレスに融合し、どこからでも働ける、参加できる、そしてサービスを受けられる世界へ大きく動いています。2021年はこの「次の世界」に向けて、大きく舵(かじ)を切る時です。
お客さまをはじめ、パートナー/コミュニティーの皆さま、そして従業員、全てのステークホルダーの皆さまと協力しながら、顧客に寄り添ったデータドリブン経営の実現を支援し、より良い社会の実現に向けて、2021年も全力を尽くしていく所存です。皆さまとご家族のご健康とご多幸を祈念いたしまして、私の新年のあいさつとさせていただきます。