Salesforceは米国時間2月25日、2021年会計年度第4四半期決算(1月31日締め)を発表した。アナリストの予想を上回る業績となった。同社は2020年12月にコラボレーションプラットフォームのSlackを277億ドル(約2兆9000億円)という驚異的な金額で買収すると発表した。買収は、Salesforceの2022年会計年度第2四半期に完了する見通しだ。Slackも同日、暫定の第4四半期決算を発表している。新規の有料顧客数が過去最高となり、業績は堅調だ。しかし、こうした好業績にも関わらず、一部で買収に対する懐疑的な見方もあることなどから、Salesforceの株価は時間外取引中に下落した。
第4四半期の売上高は、前年同期比20%増の58億2000万ドル、非GAAPベースの希薄化後1株当たり利益は1.04ドルだった。
アナリストの予想は売上高が56億8000万ドル、1株当たり利益が75セントだった。
2021会計年度通期の売上高は、前年比24%増の212億5000万ドルで、非GAAPベースの希薄化後1株当たり利益は4.92ドルだった。
最高経営責任者(CEO)Marc Benioff氏は、「1年前には、どういう事態が待ち受けているのか、とうてい予測できなかった。当社がうまく方向転換して、このパンデミックの世界に適応できたことを誇りに思う」と述べた。「かつてないほどのスピードで革新を行い、顧客がどこにいても成功できるようにしたほか、これまで以上に関連性と戦略性を高めたおかげで、過去最高の四半期と通期を達成できた。そして当社は、最も必要な時に、すべてのステークホルダーのために尽くしてきた」(同氏)
サブスクリプションとサポートの売上高は、前年同期比20%増の54億8000万ドルだった。プロフェッショナルサービスとその他の売上高の合計は、前年同期比18%増の3億4000万ドルだった。
サブスクリプションとサポートのセグメント別の売上高は、「マーケティングおよびコマース」が前年同期比27%増の9億ドル、「プラットフォームおよびその他」が26%増の18億ドル、「サービス」が19%増の14億ドル、「セールス」が11%増の14億ドルとなった。
通期の売上高は、サブスクリプションとサポートが前年比25%増の199億8000万ドル、プロフェッショナルサービスとその他が前年比21%増の12億8000万ドルだった。
会計年度通期で最も伸びたのは「プラットフォームおよびその他」で前年比40%増の63億ドルだった。「マーケティングおよびコマース」は25%増の31億ドル、「Service」は20%増の54億ドル、「Sales」は13%増の52億ドルとなった。
Salesforceは、2022会計年度第1四半期の売上高見通しを引き上げ、約58億7500万ドル~58億8500万ドルとした。
Slackは、第4四半期の総売上高が2億5060万ドルで、売上高ランレートが10億ドルを上回っている。新規の有料顧客は1万4000人となり、前年同期比で180%増加した。有料顧客の総数は42%増の15万6000人となった。有料顧客のうち1180件超が、Slackに10万ドル以上の年間経常収益をもたらしている。通期の総売上高は9億260万ドルで、前年比43%増加した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。