Google Cloud、ミッションクリティカルなワークロード向けの新サポートオプション

Stephanie Condon (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2021-03-12 12:04

 Google Cloudは米国時間3月11日、「Mission Critical Services(MCS) for GCP」を発表した。ミッションクリティカルなワークロードを協働的に保護したい顧客向けの新たなプレミアムサービスだ。エンタープライズ顧客向けのサポート強化を目指す、同社最新の取り組みとなる。

 MCSは、Google Cloudの「Premium Support」の顧客が購入可能になっている。サポートをクラウドベンダーに任せる通常のクラウドのミッションクリティカルサービスとは異なり、顧客のパートナーとなって対応するコンサルティングのようなサービスだ。Googleは、Google Cloudのインフラをサポートする際に使用している同じコンセプトと手法をMCSにも応用する。

 Google Cloudの顧客体験担当バイスプレジデントJohn Jester氏は、ブログ記事で、「最も要件が厳しいエンタープライズ環境の顧客にとって、1分のダウンタイムが数百万ドルの損失につながることは誰もが知ってるはずだ」と述べた。

 Jester氏は、MCSに価値を見出すことができる業界として、通信やEコマースなどを挙げている。これまでに英大手銀行のHSBCがMCSを使用し、企業向けデジタル銀行サービス「Kinetic」を利用する顧客をサポートしているという。

 MCSが顧客企業に導入されれば、Googleはその企業と連携し、アーキテクチャー、管理、可観測性、測定の評価と改善を行う。サービスには、年2回の調整とアーキテクチャーの調査に加え、継続的なチェックが含まれる。Googleによると、同社で「最高レベル」のエンジニアがワークロードを監視し、インシデントを防いで、発生時にはその影響を軽減できるようにする。

 「24時間365日体制で臨み、何か問題が発生した場合は、リアルタイムで対処できる専門家チームを5分以内に稼働させる」(Jester氏)

 Google Cloudの最高経営責任者(CEO)Thomas Kurian氏の指揮の下、同社はエンタープライズ向け事業の強化と、サービス改善に努めている。同氏はこれまでに、元MicrosoftのJohn Jester氏らエンタープライズソフトウェア業界のベテランを複数起用するなど体制を強化している。

 またGoogleは、特にエンタープライズ向けのカスタマーサービスを改善する複数の取り組みを進めてきた。顧客の声(VoC:Voice of Customer)プログラムを刷新したほか、顧客諮問委員会を拡大した。また、Google Cloudの顧客のために独立したコミュニティー「Google Cloudカスタマーコミュニティ」(C2C)を立ち上げた。さらに、規制産業の顧客向けに新たなコンプライアンスとセキュリティアセスメントや「Assured Workloads」を導入している。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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