Cisco Systemsは過去20年にわたり、ヘルスケア分野の組織や企業に対して、ネットワーク機器からコラボレーションソフトウェア、デジタルセキュリティに至るまでのさまざまなテクノロジーを提供してきている。そして同社は現在、未来のヘルスケアサービスをホログラムによって後押しできると確信している。
提供:Cisco Systems
Ciscoは2021年、拡張現実(AR)を同社のコラボレーションプラットフォームにもたらす新サービス「Webex Hologram」を発表した。そして同社は今、ヘルスケア分野がよりイマーシブなエクスペリエンスを受け入れられる土壌になったと確信し、医療分野のプロフェッショナルらとの協力の下、同社のホログラムテクノロジーに適したユースケースを模索している。
CiscoのKedar Ganta氏は最近、米国時間3月14日から開催されるHealthcare Information and Management Systems Society(HIMSS)主催のカンファレンスに先立って、「医療の提供手段は進化した」と報道陣に述べた。
同氏は「これまでにわれわれが目にしてきている、医療現場へのテクノロジー配備は、患者が足を運ぶ必要のある場所に対するものだった」と述べ、「しかし今では、こういったテクノロジーがそれ以外の場所にも浸透しつつある」と続けた。
こうした進化は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック中にバーチャルケアが普及したことで明らかになった。隔離中のCOVID-19患者は「Webex」のようなビデオプラットフォームを用い、医師や家族とやり取りしていた。また、通常の検診や来院の代わりに、テレヘルスサービスを用いてやり取りするようにもなった。一方、医師や研究者らは他分野のプロフェッショナルたちと同様、互いのやり取りやコラボレーションをバーチャルなかたちで実施していた。
Ciscoのグローバルヘルスケアイノベーションを率いるTroy Yoder氏は、「ヘルスケアは一夜にして対面診療から通話、クリック、チャットへと変貌した」と述べ、パンデミックの真っただ中、「Ciscoのデジタルフロントドアはかかりつけ医や外来手術センター(ASC)、コールセンター、臨時仮設医療施設にとって重要なツールとなった。皆がCiscoのテクノロジーに頼っていた」と続けた。
Ciscoの最高経営責任者(CEO)Chuck Robbins氏は2020会計年度第3四半期決算発表後の電話会議で、同社が提供しているモバイルヘルスケアサービスについてアピールするとともに、ヘルスケア分野における投資が今後も拡大していくことを示唆していた。
同氏は「テレヘルスがようやく現実のものになったと考えている」と述べ、「同分野の業務は無くなることなく、この数カ月間でわれわれが拙速で作り上げることのできたものとはまったく異なる、テレヘルスをサポートするためのより堅牢なアーキテクチャーが生み出されると考えている」と続けていた。