米Salesforce.comは12月8日(米国時間)、同社主催の年次イベント「Dreamforce '10」にて、クラウドプラットフォーム「Force.com」の最新版、「Force.com 2」を発表した。
Salesforce.comは、ソーシャルメディアやモバイルに対応したリアルタイムなクラウドを「Cloud 2」と位置づけている。同社 プラットフォーム&マーケティング担当エグゼクティブバイスプレジデントのGeorge Hu氏は、Force.com 2の発表にあたって「最初からソーシャルやモバイルを考慮したCloud 2対応のプラットフォーム、それがForce.com 2だ」と述べた。
Force.com 2には、Appforce、Siteforce、VMforce、ISVforce、Herokuといったクラウドプラットフォームサービスが含まれている。まずAppforceは、従来のForce.comを機能強化したもの。フォームやカスタムレポート、ビジネスプロセスの構築などができる。Chatter対応のアプリケーションも開発可能となった。
Siteforceは、CMS機能を備えたサイト構築ツールだ。ファイルや画像をドラッグ&ドロップするだけでサイトが構築できる。FacebookのLikeボタンをはじめとするソーシャルメディア対応のコンポーネントも標準で備わっており、こうした機能もドラッグ&ドロップで追加可能。モバイルサイトにも対応している。Hu氏によると、今回のDreamforceのイベントページもSiteforceで構築したという。
VMforceは、Salesforce.comとVMwareが共同で4月に発表したJavaベースのクラウドプラットフォーム。Force.com 2の発表にあわせ、プライベートベータ版が公開された。正式リリースは2011年になる予定だという。
ISVforceは、ISVがクラウドアプリケーションを提供するためのプラットフォーム。従来のアプリケーションをクラウド対応とするためのツールなどが用意されている。
これらに加えて、Salesforce.comが買収を発表したRubyクラウドプラットフォームのHerokuがForce.com 2で提供される。Hu氏は、「従来のForce.comはレガシープラットフォームから抜け出すためのもので、Force.com 2はCloud 2への近道だ」と述べた。