経済産業省は12月4日、企業経営者がIT投資の投資対効果を判断する指標として「IT投資価値評価ガイドライン(試行版)」(PDF形式)をとりまとめ、公表した。
今回策定されたガイドラインは、経済産業省がIT投資価値評価に関する調査研究事業として、社団法人日本情報システム・ユーザー協会の協力のもと、企業の経営課題となっているIT投資について調査、検討を重ねた末にまとめたものになる。
「必ずしもITのプロでない経営者がIT投資をいかに捉えるか」というマネジメントの重要ポイント、経営者が新規投資を評価する場合の重要ポイントの観点から、他のIT投資価値評価に関する研究成果を再構成し、達成度合を図るチェックリストと改善のヒントを提供することを目標としている。
具体的には、経営におけるIT投資マネジメントについて、“経営課題に対するIT投資の位置付け”“IT投資の意思決定、評価体制”の2つの観点から重要ポイントが挙げられる。さらに、個別のプロジェクトにおけるIT投資価値をどう評価していくかについて、構想・企画段階、開発実行段階、開発完了後、それぞれの段階において経営の観点から確認すべき重要なポイントとその方法について解説されている。