日本IBMとアイ・ビー・エム ビジネスコンサルティング サービス(IBCS)は11月18日、「クラウド事業戦略立案コンサルティング」と「クラウド適用戦略立案コンサルティング」の提供を開始した。
「クラウド事業戦略立案コンサルティング」は、クラウド関連ビジネスへの参入を検討する企業に対し、IBMの持つビジネスとITの両分野でのノウハウや先進事例での経験を活用して事業戦略を立案して、ロードマップの早急な作成を支援する。最短10週間でビジネスケースを策定できるようメニューが構成されているという。
具体的には、「事業戦略と市場環境の確認」「クラウド新規事業のデザイン」「有効性確認とアクションプラン立案」という3つのステップで検討を行う。
特徴は、クラウド事業におけるビジネスモデルを、「クラウド・サプライヤー」「クラウド・ベースド ITアウトソーシング」「クラウド プロフェッショナル サービス」「マネージド IaaS プロバイダー」「インテグレーテッド PaaS/IaaS オペレーター」「SaaS プロバイダー」「SaaS アグリゲーター」の7つに分類し、体系化している点だ。これらのモデルについて、自社の強みや事業戦略に対する適合性を評価の上、事業参入を目指すクラウドビジネスモデルを選定する。
また、選定したビジネスモデルについてターゲット顧客層を定義した上で具体的なサービスモデルを策定し、ビジネスケースを試算。事業性を評価するとともに、実現に向けたロードマップの作成を支援するとしている。
一方の「クラウド適用戦略立案コンサルティング」は、自社システムにクラウドを適用したいと考えている企業向けのコンサルティングサービス。こちらも、最短10週間でクラウド適用戦略を策定できるよう、メニューが構成されている。
このサービスでは、クラウド適用による、既存プロセス、IT、組織ガバナンスへの影響を検討した上で、業務およびITをクラウド環境に移行していくためのアクションプランと、それをもとにビジネスを変革していくためのロードマップを提示する。
具体的には、「現状評価とビジョン策定」「クラウド戦略のデザイン」「ロードマップ作成」という3つのステップで検討を行う。これらの検討でクラウド適用に向けた下地が整っているかを評価した上で、適用領域を、効果とビジネス上の優先度の面から選定し、適用するクラウドサービスや、パブリッククラウドやプライベートクラウドといったクラウドの配置をデザインするという。
また、技術的な側面に加え、クラウド適用により生じる業務面のインパクトを把握し、将来において業務のあるべき姿を明確にするという。加えて、クラウドを活用した外部企業とのコラボレーションについても、その必要性や有効性を判断した上で、ビジネススタイルの変革に向けた支援を行うとしている。