日本IBMは11月10日、複数の物理サーバにおけるCPUやメモリなどのIT資源を一元管理し、仮想化技術によって共有できるシステム管理ソフトウェア「IBM Systems Director VMControl System Pools for Power Systems V2.2」を発表した。日本IBMでは、「顧客のクラウドコンピューティングの実現を支援するソフトだ」としている。
これは、サーバやストレージ、ネットワークの管理ソフトである「IBM Systems Director」のプラグインソフトウェア。AIX OSを搭載したIBMのUnixサーバ「IBM Power Systems」および「IBM BladeCenter」をサポートする。
同ソフトウェアを使えば、複数のサーバのIT資源が集中管理できるため、管理者はひとつのインターフェースから、あるサーバ上で稼働する業務アプリケーションに対して今後資源不足が見込まれることを把握したり、そのアプリケーションを資源豊富な別のサーバに移行させることが可能となる。
また、データセンター全体のIT資源を単一システムとして一括して資源のプールを構築し、総量を最適化することで資源の利用率が高められるほか、業務を一部のサーバに集中的に配置し、業務のないサーバを停止して保守および点検するなど、データセンターのメンテナンスも効率よく行うことが可能だ。
同ソフトウェアは2010年以降、IBMのメインフレーム用仮想化OSである「z/VM」やx86サーバ用仮想化OS、および他社のUnix OSも順次サポートする予定。また、ストレージやネットワークも含めた一元管理にも対応するという。
IBM Systems Director VMControl System Pools for Power Systems V2.2の最小構成価格は50万円。11月10日より販売を始め、12月11日より出荷を開始する。